各施設が独創的なテーマで圧倒的非日常を提供する「星のや」。東京・大手町の日本旅館「星のや東京」は、2023 年 5 月 1 日~5 日の期間、暦にあわせて季節を愉しむ「八十八夜の新茶体験」を提供します。立春から数えて 88 日目の雑節「八十八夜」は、古くから新茶を摘む季節とされてきました。江戸時代、この日に摘まれた新茶は、栄養価が高く不老長寿の縁起物として珍重され、粋な季節の愉しみ方の一つでした。そこで星のや東京では、この時期にあわせて、「お茶の間ラウンジ」で、江戸時代から続く茶農家の新茶とお茶菓子を味わう時間を用意し、この時期を愉しむ体験を提案します。
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背景
江戸に暮らす人々は「初物を食べると寿命が 75 日延びる」と信じており、旬の魚や野菜を食事に積極的に取り入れていたといわれています(*1)。 冬の間に養分を蓄え、春先に一気に芽吹いた新芽を摘み取って作られた新茶は初物であり、一年を災いなく過ごせる縁起物としても親しまれていました。また、八十八夜の時期に摘んだお茶は、味と香りのバランスが良く、品質の良いお茶とされています(*2)。星のや東京では、夏が近づくこの時期に、初物である新茶を味わい、季節を愉しんでほしいと考え、本体験を企画しました。
*1 柴田謙介『江戸の人々の暮らし大全』河出書房新社(2015)
*2 『日本茶の図鑑』マイナビ出版(2014)
「八十八夜の新茶体験」の特徴
1 旨味と香りを堪能する玉露とお茶菓子
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のどを潤すためのお茶ではなく、少量で味わう玉露は、江戸時代から続く静岡の茶農家「森内茶農園」の「さえみどり」を提供します。さえみどりは、甘い香りが特徴で苦味、渋みが少なく旨味成分が多い品種です。低温で丁寧に淹れることで、より上質な旨味を感じることができます。その玉露にあわせて提供するのが、ホワイトチョコレートを使用した生落雁です。玉露の強い旨味に、ホワイトチョコのカカオバターの濃厚さと強い甘味をあわせることで、組み合わせの妙を愉しめます。
2 さまざまな淹れ方や食べ方で煎茶を愉しむ
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日本人にとってなじみの深い煎茶は、3 種類から 1 種類を選び、一煎、二煎、氷出しまでじっくり味わいます。味と香りのバランスの良い新茶の茶葉は「森内茶農園」の単一品種、「山の息吹」「蒼風(そうふう)」「やぶきた」の 3 種類です。そのうちの一つ「山の息吹」のお湯出しでは、新緑の山を思い起こす爽やかな香りと品のよい旨味を愉しめます。また、氷出しでは、新茶らしい清々しい渋みを感じるといったように、淹れ方による違いを愉しむことができます。最後の愉しみ方は、新茶の柔らかい茶殻を、茶の実から搾油した茶の実オイルと岩塩で和えて提供する食べ方です。
【ご参考】そのほか八十八夜を愉しむご提案
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5 月 5 日は、五節句のひとつ端午の節句です。季節を愉しむために、同じ時期にあたる八十八夜にあわせて、客室には菖蒲湯を用意します。菖蒲湯は現在でも受け継がれている風習ですが、独特な芳香は邪気を払うとされます。また、菖蒲の葉や根に含まれる精油成分は血行促進などによいとされ、菖蒲湯は心身ともに効果のある薬湯です(*3、*4)。新茶体験の後に、客室のお風呂でゆっくりと過ごすことができます。
*3 土屋ゆふ『江戸の暮らしと二十四節気』出版芸術社(2021)
*4 『日本の歳時記』小学館(2012)
<滞在スケジュール>
15:00 チェックイン
16:00 お茶の間ラウンジにて、玉露とお茶菓子を堪能する
16:15 3 種類の茶葉からひとつ選び、煎茶を味わう
17:00 菖蒲湯で身体を癒す
「八十八夜の新茶体験」概要
■期間 :2023 年 5 月 1 日~5 日
■料金 :無料 *宿泊料別
■含まれるもの:玉露、煎茶、お茶菓子、菖蒲湯セット
■予約 :公式サイト([https://hoshinoya.com/tokyo/]{https://hoshinoya.com/tokyo/})にて 5 日前までに要予約
■対象者 :星のや東京宿泊者
■備考 :状況により内容が一部変更になる場合があります。
星のや東京
現代にあわせて進化した「塔の日本旅館」。地下 2 階、地上 17 階の塔の空間は、畳敷きの玄関、伝統的な和室や各階のお茶の間ラウンジ、最上階の温泉で構成されています。日本の歳時記に合わせた室礼、日本文化を身近に感じられる体験や日本旅館らしいおもてなしを提供します。
〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目9番/室数:84 室
URL : [https://hoshinoya.com/]{https://hoshinoya.com/}