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2022年 映像ソフト・音楽ストリーミング配信市場動向






GfK Japan(東京:中野区)は、2022年のセル映像ソフトの販売動向*1と、2022年の音楽ストリーミング配信の市場概況*2を発表した。


【概要】


・2022年の映像ソフト市場は数量前年比17%減、金額前年比16%減と、数量・金額共に二桁減
・市場全体に占めるBlu-rayソフトの金額構成比は69%に達した。
・2022年の音楽ストリーミング配信の再生回数は前年の18%伸長
・前年に続き邦楽が市場をけん引し、分類別再生回数の構成比では8割超え


【映像ソフト全体】


2022年のセル映像ソフト市場(DVD、Blu-ray、4K Ultra HD Blu-rayなど全て含む)は数量前年比17%減の2,120万枚、金額前年比16%減の1,205億円となった。市場全体の税抜平均実売価格は、5,684円と前年同期から2%上昇した。販売チャネル別金額構成比は、EC 69%、メディアストア20%、家電量販店3%、総合量販店0.1%となり、ECの構成比が前年から1%ポイント拡大した。
ジャンル別の金額構成比では、「Snow man」や「なにわ男子」等のライブ作品で盛り上がった音楽が前年から11%ポイント伸長し、42%となった(図1)。その一方で、前年「劇場版鬼滅の刃」が注目を集めた邦アニメは11%ポイント縮小した。そのほか、36年ぶりの続編が大ヒットした「トップガンマーヴェリック」等の洋画が構成比を3%ポイント拡大させた。


画像 : https://newscast.jp/attachments/7kHhuP5WeybpxR46NlvZ.png


【Blu-rayソフト】


2022年のBlu-rayソフト(4K Ultra HD Blu-rayを含む)は、数量で前年比11%減の1,242万枚、金額で同11%減の819億円となった。税抜平均実売価格は6,592円と前年から0.4%とわずかに上昇となった。映像ソフトに占めるBlu-rayソフトの金額構成比は前年から3%ポイント拡大し69%となり、Blu-rayへのシフトは堅調に進んでいるといえる。
Blu-rayソフトの比率は洋画、邦アニメ、音楽等のジャンルで順調に拡大しており、特にBlu-rayシフトが進んでいる洋画、邦アニメの金額比率は80%を超えている。
なお、4K Ultra HD Blu-rayソフトは2022年末時点で800タイトルを超え、33億円規模となった。


【2023年映像ソフト展望】


2023年もセル映像ソフト市場は減少トレンドが継続されることが予想される。但し、2022年の劇場公開作品で大ヒットとなった作品が年内にパッケージ化されれば、市場の活性化につながり減少幅が改善され上振れする可能性も期待できる。映像ソフトのフォーマットは(4K Ultra HD Blu-ray含む)Blu-rayへのシフトが進むとみられ、平均単価は引き続き上昇するとみられる。
映像業界が全体としてデジタルにシフトしていく中で、セル映像ソフト市場の減少トレンド傾向は避けられないものの、「特典」などパッケージならではの魅力を訴求していくことで、セル映像ソフト市場は今後も一定の市場規模を維持していくことは可能であると考える。


【音楽ストリーミング配信市場】


音楽ストリーミング配信市場は、伸長率が下がっているものの2022年の再生回数は前年の18%伸長となり、ストリーミング利用は堅調に増加傾向となった(図1)。


画像 : https://newscast.jp/attachments/fY3xPsD66NBjwOCku9Gb.png


上位の2億回以上再生された楽曲は11曲あり、そのうち「W / X / Y/Tani Yuuki」、「シンデレラボーイ/Saucy Dog」の2曲がいずれも年間再生回数3億回以上を記録した。この11タイトルのうち、2021年配信の「なんでもないよ、/マカロニえんぴつ」や2020年配信の「ドライフラワー/優里」といったカタログ曲が7曲を占めた。一方、2022年配信の新譜は、国内TVアニメ『SPY×FAMILY』オープニング主題歌「ミックスナッツ/Official髭男dism」、劇場アニメ『ONE PIECE FILM RED』主題歌「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED) / Ado 」、TVドラマ『silent』主題歌 「Subtitle/Official髭男dism」、「Habit/SEKAI NO OWARI」の4曲であった。また、TVアニメ「鬼滅の刃」遊郭編 オープニングテーマ「残響散歌/Aimer」を含めアニメとタイアップした3曲がこの11曲内に入り、人気アニメの影響が顕著だった。
邦楽・洋楽・K-POPを含むアジアの分類別に動向*3をみると、邦楽は前年と比較して2%上昇し大きなシェアを占めた。洋楽とアジアのシェアは前年比で共に1%縮小傾向だった。再回数構成比では前年同様に邦楽が8割超、洋楽が1割弱、アジアは1割強を占めた(図2)。


画像 : https://newscast.jp/attachments/kfkRQRpdF8PQq3OS6TvB.png


前年と比較して年間再生回数の上位100タイトルをみると、邦楽が1タイトル増え89タイトル、洋楽は変わらず1タイトル、アジアは1タイトル減の10タイトルとなった。


【2023年音楽ストリーミング展望】


2023年のストリーミング再生回数は引き続き増加傾向ですが、成長率はやや鈍化し、+15%と予測。
*1. 映像ソフト市場: 全国の映像ソフト取扱店(メディアストア、家電量販店、総合量販店、Eコマース等)における販売実績を基に推計した市場規模。
*2. 主要ストリーミング音楽配信サイトにおける再生実績に基づき推計集計対象音楽配信サイト:Amazon Music Prime/Amazon Music Unlimited / Apple Music / auうたパス/AWA /KKBOX / LINE MUSIC / Rakuten Music / Spotify /TOWER RECORDS MUSIC powered by レコチョク/ YouTube Music
集計頻度:年次
*3. 分類別データについては、年間再生回数上位2000タイトルを集計対象とする。


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