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C・イーストウッド監督が、硫黄島の激戦を日米双方の視点で描いた2部作 『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』 2月18日、25日 よる7時~BS12 トゥエルビ「土曜洋画劇場」で放送



© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and Dreamworks LLC. All rights reserved.


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全国無料放送のBS12 トゥエルビ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:須磨直樹)は、毎週土曜よる7時から放送中の「土曜洋画劇場」内で、2月18日に『父親たちの星条旗』、25日に『硫黄島からの手紙』を放送します。


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1.映画史上初、硫黄島の戦いを日米双方の視点から描く二部作


アカデミー賞受賞監督クリント・イーストウッドが制作にスティーブン・スピルバーグを迎え、第二次世界大戦の激戦地となった硫黄島の激戦を映画史上初めて日米双方の視点から描いた大作戦争映画。背中合わせの2本の映画で、両国の兵士の思いを通じて善悪ではかれない戦争のリアルを哀切に映し出す。


2.放送作品


『父親たちの星条旗』 2月18日(土)よる7時


第二次世界大戦において激戦地となった硫黄島を舞台に、戦争のリアルを日米の両面から描いた硫黄島2部作の1作目。硫黄島に星条旗を打ち立てた英雄6人の真実と、その後の苦悩とは。
題材は、ジェームズ・ブラッドリーとロン・パワーズによるノンフィクション本「硫黄島の星条旗」。
【ストーリー】
太平洋戦争末期、硫黄島に上陸したアメリカ軍は、予想を上回る日本軍の防戦に苦戦を強いられた。壮絶を極める戦闘の中、摺鉢山の頂上に翻った星条旗。その一枚の写真がアメリカ中を熱狂させ、6人の英雄を生み出した。星条旗を掲げた6人の英雄のうち硫黄島から生還できたのは3人だけ…。衛生兵のドク、アメリカン・インディアンの出自を持つアイラ、伝令係のレイニー。祖国に帰国した彼らは、戦費を調達するために、アメリカ全土を巡る戦時国債キャンペーンに駆り出される。どこへ行っても熱烈な喝采を浴び、国民的英雄として祭り上げられる3人。しかし、英雄扱いされればされるほど、彼らの苦痛は深くなっていく。その写真の真実は、人々の熱狂とは程遠いものだった…。
■製作、監督、音楽:クリント・イーストウッド、製作:スティーヴン・スピルバーグ、ロバート・ロレンツ
■出演:ライアン・フィリップ、ジェシー・ブラッドフォード、アダム・ビーチ、バリー・ペッパー、ジョン・ベンジャミン・ヒッキー、ポール・ウォーカー ほか
■コピーライト:© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and Dreamworks LLC. All rights reserved.
■番組HP: https://www.twellv.co.jp/program/drama/doyou-youga/archive-doyou-youga/doyou-youga-216/


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『硫黄島からの手紙』2月25日(土)よる7時


太平洋戦争末期に激戦が繰り広げられた硫黄島の戦いを日米双方の視点から描いたクリント・イーストウッド監督のハリウッド大作 硫黄島2部作の2作目。
作中、栗林忠道、西竹一(バロン西)ら実在の日本軍人を描き、キャストには渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬 亮、中村獅童らが名を連ねた。第79回アカデミー賞で作品賞を含む4部門にノミネート、音響編集賞を受賞。
【ストーリー】
2006年、硫黄島。地中から発見された数百通もの手紙。それは、61年前にこの島で戦った男たちが家族に宛てて書き残したものだった。届くことのなかった手紙に、彼らは何を託したのか。
戦況が悪化の一途をたどる 1944年6月、日本軍の最重要拠点である硫黄島に新たな指揮官、栗林忠道中将が降り立った。硫黄の臭気が立ち込め、食べ物も飲み水も満足にない過酷な灼熱の島で掘り進められる地下要塞。このトンネルこそが、圧倒的なアメリカの兵力を迎え撃つ栗林の秘策だった。最後の最後まで生き延びて、本土にいる家族のために一日でも長く島を守り抜け―。
「死ぬな」と命じる栗林の指揮のもと、5日で終わると思われた硫黄島の戦いは36日間にも及ぶ歴史的な激戦となる。61年振りに届く彼らからの手紙。そのひとりひとりの素顔から、硫黄島の心が明かされて行く…。
■監督:クリント・イーストウッド、製作:スティーブン・スピルバーグ、
脚本:アイリス・ヤマシタ
■出演:渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童、裕木奈江 ほか
■コピーライト:© 2006 Warner Bros. Entertainment Inc. and Dreamworks LLC. All rights reserved.
■番組HP: https://www.twellv.co.jp/program/drama/doyou-youga/archive-doyou-youga/doyou-youga-217/


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3.みどころ(映画評論家・立花珠樹氏)


78年前の2月19日、米軍の上陸作戦が始まった
戦争の悲惨さ、日米双方の視点から描く
イーストウッド監督のフェアな姿勢に感服
 BS12トゥエルビ「クリント・イーストウッド特集」の後半は、監督作品『父親たちの星条旗』(2月18日)、『硫黄島からの手紙』(2月25日)を放送する。
 この2本は、太平洋戦争末期に日米両軍が死闘を繰り広げた硫黄島の戦いを、双方の視点から描いた作品だ。単独でも見応えがあるが、できれば2本併せて見ることをお勧めしたい。イーストウッド監督が込めた思いが、よりはっきり伝わってくるはすだ。
 【1枚の写真が運命を変えた―『父親たちの星条旗』】
 米海兵隊の硫黄島上陸作戦が始まったのは、1945年2月19日(放送日の翌日!)だ。東京から約1250㎞南の太平洋上にある硫黄島は、米軍にとって日本本土を攻撃するための重要な戦略的拠点だった。
 ものすごい数の軍艦が海を埋め尽くし、6万人を超す海兵隊員が上陸、約2万2千人の日本軍守備隊と激しい戦闘となった。死闘は1カ月以上続き、日本軍はほぼ全員が戦死して壊滅、米軍も7千人近い戦死者を出した。
 『父親たちの星条旗』は、この戦いの中で撮られた1枚の有名な報道写真が、物語の軸になっている。最初の激戦地となった摺鉢山を制圧した米軍の兵士6人が、山の頂上に星条旗を立てる写真だ。当時、米国内でまん延していた厭戦気分と戦費不足に悩んでいた米政府は、大々的に報道されたこの写真を利用しようとする。
 写っていた6人のうち3人は戦死していたが、政府は残りの3人を本土に帰還させ、「英雄」として各地の集会に駆り出す。この写真は、最初に星条旗を立てた瞬間を撮影したものではないことなど、都合の悪い事実は伏せられた。3人の中には良心の呵責に苦しみアルコールに溺れていく者も出る…。
【最後の思いを彼らは書いた―『硫黄島からの手紙』】
 主人公の1人、西郷1等兵(二宮和也)は創作上の人物だが、守備隊の総指揮官、栗林忠道中将(渡辺謙)、1932年のロサンゼルス五輪で馬術競技の金メダルを獲得した西竹一中佐(伊原剛志)は実在の人物だ。彼らが織り成す極限の人間ドラマは、日本人が見ても全く違和感がなく、米国製の映画であることに驚いてしまう。敵であった日本の文化に対するリスペクトすら感じられるほどで、イーストウッド監督の公平な姿勢に感服する。
 この作品の軸になるのは、兵士たちが書く手紙だ。敗色が濃厚になると、大本営は最前線の兵士たちを見捨て、彼らは届く見込みのない手紙を本土の家族に向けて書く。絶望的な状況の中で、手紙を書くことがどんなに大きな意味を持っていたのか。公開中の『ラーゲリより愛を込めて』や、新藤兼人監督の遺作『一枚のハガキ』でも取り上げられたテーマだ。
 映画を見た後、地図で、硫黄島の位置を確かめた。島には今も1万人以上の日本兵の遺骨が残されたままだ。何のために、この小さな島で、これほど多くの人々が命を落とさねばならなかったのか。
『父親たちの星条旗』の冒頭に、こんなナレーションが流れる。「戦争をわかった気でいるやつはバカだ。特に戦場を知らぬ者に多い」
ロシアのウクライナ侵攻から1年、78年前と同じ悲劇が、この世界で現実に起きている。そうした時代だからこそ、かみしめなければならない言葉だと思う。この2作品を、多くの人に見てもらいたい。




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