貫井徳郎氏近影(写真/近藤篤)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/305511/LL_img_305511_1.jpg
貫井徳郎氏近影(写真/近藤篤)
6月発売予定『プリズム』(1999年小社単行本刊)、8月発売予定『追憶のかけら』(2004年小社単行本刊)は、豪華クリエイター陣による新たなビジュアルで実業之日本社文庫として刊行いたします。
『プリズム』は、カバーデザイン・川谷康久×カバーイラスト・青依青。
『追憶のかけら』は、カバーデザイン・坂野公一(welle design)×カバーイラスト・げみ。
プロジェクトのラストを飾る10月は単行本刊行時にも大きな反響を呼んだ『罪と祈り』を待望の初文庫化いたします。単行本に引き続き、カバーデザイン・岩郷重力が担当します。
また7月には小社好評既刊の『微笑む人』をカバーデザイン・円と球による新たなビジュアルカバーにて展開いたします。
作家・貫井徳郎の30年目、そして連続刊行プロジェクトにぜひご注目ください!
【貫井徳郎コメント】
作家デビュー30年の節目の年に連続刊行できること、大変嬉しいです。今回の作品群はそれぞれ方向性が異なり、ぼくの作風を網羅した4冊になっています。これまで貫井徳郎作品を知らなかった方々にとっての入り口になるといいなと思っています。『追憶のかけら』は旧字旧仮名遣いだった作中作を現代語にし、『罪と祈り』は主人公たちに感情移入しやすいよう加筆しました。新しいカバーがかかりますので、新しい気持ちで読んでいただけたら幸いです。
どうぞよろしくお願いします。
・各作品について
『プリズム』
ぼくは物事を決めつけるのが嫌いで、多面的な見方を提示することが多いです。そういったスタイルの原点となったのが、この『プリズム』でした。ミステリーとしても薄味から濃いものまで書いていますが、これはかなり濃い方です。ミステリーの面白さを味わいたい人に、ぜひ手に取ってもらいたいです。
『追憶のかけら』
ぼくは後味が悪い作品を書く小説家というイメージがあるかと思いますが、そうでもないものも書いています。その代表格が、この『追憶のかけら』です。とはいえ、単にいい話ではなく、話が二転三転、いや四転五転六転する、ぼくには珍しい緻密な構成のミステリーです。旧字旧仮名遣いだった作中作を現代語にし、読みやすくしました。
『微笑む人』
『追憶のかけら』とは一転、後味が悪い貫井徳郎を代表する一冊です。事件の渦中の人物を、過去に遡って調べるという形式の作品をいくつか書いていて、これもそのひとつです。ラストではかなりぶっ飛んだことをやっているのでミステリー上級者向けと言えますが、むしろ「ミステリーはこういうもの」という決めつけをしていない人にお薦めしたいです。ミステリーの限界の向こうを見てもらいたいです。
『罪と祈り』
上記三作のように、実業之日本社では実験的な作品を書かせてもらっていましたが、初めて王道の作風に挑みました。前例のない誘拐のアイディアを盛り込み、かなり力を込めて書いた作品ではありましたけれども、読者に理解してもらう努力が足りなかったという反省が残りました。そこで、文庫版では主人公の心情を丁寧に描き、納得してもらえるものに磨き上げたつもりです。今度こそ、より多くの読者に届くことを願っています
*実業之日本社 創業125周年記念ムック「THE FORWARD Vol.3」(5/31発売予定)で、貫井徳郎氏インタビュー「作家デビュー30年の結晶(仮)」を掲載します。
【商品詳細】
貫井徳郎著『プリズム』
実業之日本社文庫 A6判 本体予価720円+税
(発売予定日)2022年6月3日
貫井徳郎著『追憶のかけら』
実業之日本社文庫 A6判 本体予価1,165円+税
(発売予定日)2022年8月5日
貫井徳郎著『罪と祈り』
実業之日本社文庫 A6判 本体予価860円+税
(発売予定日)2022年10月7日
(好評既刊)
貫井徳郎著『微笑む人』
実業之日本社文庫 A6判 本体価格620円+税
※発売日は変更の可能性があります。あらかじめご了承ください。
【販売ページ】
実業之日本社 公式HP
https://www.j-n.co.jp/columns/?article_id=635
ほか全国書店およびネット書店
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