米国におけるY世代※(ジェネレーションY)、Z世代※(ジェネレーションZ)において、EV(Electric Vehicle)テクノロジーが自動車購買の必須条件と考えている人はこの2年間で2.5倍に増えました。また、今後の電気自動車普及へのカギは、急速充電設備とステーションの設置拡大ということもわかりました。
グローバルマーケティングリサーチ会社であるGfK Japan(東京:中野区)は、米国における電気自動車についての消費者意識に関する調査を公開しました。
【調査結果の概要】
・ 米国のY世代(1980年代から90年代生まれ)とZ世代(1990年代から2000年代生まれ)のうち26%が「新車購入やリースをするならば、EVテクノロジー搭載が必須条件」と回答。2018年の調査時から2.5倍に増えています。全世代では15%でした。
・ 「高額自動車の購入に興味がある消費者」の34%は電気自動車に興味がある、と回答。2018年の調査時に比べて10pt増加しました。
・ 「高額自動車の購入に興味がない消費者」は逆に2018年の調査時から2pt減少し、13%のみでした。
・ 「電気自動車購入に強く関心を持つ消費者」では59%が、「ある程度関心を持つ消費者」では68%が、無料の急速充電ステーションがあれば購買意欲は更に高くなる、と答えています。
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【電気自動車に関心が高いのは、Y世代・Z世代、および高額自動車に興味がある人】
Y世代とZ世代が今後の自動車市場の未来を担うならば、電気自動車こそが今後の市場をけん引すると予想されます。
GfK AutoMobility™ の調査によると、自動車購買に興味があるY世代とZ世代のうち26%が「新車購入やリースをするならば、EVテクノロジー搭載が必須条件」と答えています。2018年の調査で同回答は10%だったことから、この世代でEVテクノロジーを必須と考える人が2年間で2.5倍に増えたことがわかります。必須と回答した人は全年代では15%であり、Y世代とZ世代がとりわけ関心の高い世代であることがわかります。
さらに、GfK AutoTech Insights によると、「高額自動車の購入に興味がある消費者」の3人に1人(34%)は完全電気自動車(all-electric vehicle)に興味があり、24%だった2018年の調査よりも10pt高くなっています。一方、高価格帯に興味がない消費者においては、今回の調査で完全電気自動車(all-electric vehicle)に興味があると答えたのはわずか13%のみであり、15%だった2018年の調査よりも2pt下がっています。高価格帯への興味の有無により、2年前と比較して消費者の関心度の差が大きくなったことがわかります。
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【普及に必要な下地は、急速電気充電ステーション】
電気自動車購入に関心がある消費者が求めているのは急速充電ステーションの充実で、「電気自動車購入に強く関心を持つ消費者」では10人に6人(59%)が、「ある程度関心を持つ消費者」では3人に2人(68%)が、無料の急速充電ステーションがあれば購買意欲は更に高くなる、と答えています。
また、電気自動車購入者に対する自宅への充電設備の無料取り付けも、大きな購買けん引の役割を果たすと考えられ、「電気自動車購入に強く関心を持つ消費者」では54%が、「ある程度関心を持つ消費者」では62%が購買決定に影響があるとしています。
さらにGfKの調査によると、「電気自動車購入に強く関心を持つ消費者」と「ある程度関心を持つ消費者」の間にある意識の違いは、前者の方がより外観や3列シートへのこだわりが強く見られるという点のみであることもわかりました。
「電気自動車が自動車業界における革新の立役者であることは疑いようがありません」とGfK North AmericaのマーケティングディレクターであるTom Neriは述べています。Tom Noriによれば、課題は「車に強い関心を持つ消費者のみならず、より幅広い人々にも電気自動車が受け入れられるよう裾野を広げられるのか」という点です。
「若年層が電気自動車に興味を持っていることは、間違いなく電気自動車業界にとってプラス要素です。しかし、その興味が実際に販売に結び付き、ロイヤルティの育成につながるかを見極める必要があります」と言及しています。
*Y世代(ジェネレーションY)、Z世代(ジェネレーションZ)
Y世代:1980年代から90年代に生まれた世代で、幼少期にIT革命を経験したデジタルネイティブと言われる世代。
Z世代:1990年代から2000年代に生まれた世代で、生まれた時点でインターネットが利用可能であり、パソコンよりもスマートフォンを日常的に使いこなしている世代。
■GfK AutoMobilityについて
GfKが米国で継続的に行っている自動車ブランドや消費者行動インサイトに関する調査。1982年に始まり、とりわけパーチェスファネルは業界内で消費者購買行動を分析する上でのスタンダードとされています。GfKパーチェスファネルでは、購買に至るまでの様々な過程をトラッキングし、各ブランドの強み・弱みやブランドに対する消費者の行動を把握することができます。それによりブランドに対する消費者のリアクションを評価し、総合的なKPIを提供し、俯瞰的なガイダンスやマーケティング活動の指針を与えることができます。今回の記事は、2020年第三四半期に2,800人の新車購入を考えている人々を対象に行われた調査に基づいています。
■GfK Japan について
GfK(ジーエフケー)はドイツを本拠とし、約80年の歴史をもつグローバルマーケティングリサーチ企業です。GfK Japanは、その日本法人として1979年に設立されました。以来、日本市場における家電、自動車、カメラ、IT、通信機器、オプティックス、ゴルフ等の小売店パネル調査や消費者調査で信頼と実績を蓄積して来ました。市場のグローバル化が進む今、GfKのグループ力を活かし、日本のみならず世界の市場と消費者の最新動向を提供しています。
Webサイト: http://www.gfk.com/jp/
グローバルリサーチについて:https://www.gfk.com/ja/globalresearch/
本プレスリリースのURL
https://www.gfk.com/ja/insights/news2107GenXYEV
GfK Japan
所在地:東京都中野区
設立:1979年
http://www.gfk.com/jp/
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