スペース蛍 設置イメージ
すでに当社グループではLPガスのお客様約90万件にスペース蛍の設置を完了しており、自動検針に移行しておりますが、今後都市ガスのお客様についても自動検針が行われ、デジタルツインの仮想空間で、ビッグデータ×AIのディープラーニングが実行され、圧倒的な効率化とペーパーレスが推進されます。
さらに現在は、ガス導管事業者(*3)(以下、導管事業者)が任意に決めた月に1回の「ヒト」による検針で得られるデータをガス小売事業者(以下、小売事業者)へ連携し、小売事業者は導管事業者から連携された検針データをもとにお客様へ請求を行なっているため、請求のもとになる使用期間を導管事業者の検針日に合わせる必要がありましたが、スペース蛍は、検針データを遠隔で1時間に1回自動計測することができるため、小売事業者とのリアルタイムのデータ連携を可能にし、小売事業者は請求のもとになる使用期間を自社で柔軟に決定することが出来るようになり、サービス多様化によるお客様の利便性向上が可能となります。
なお、連携される各データは、データ収集統合基盤である「ニチガスストリーム(*4)」で世界標準の規格に整えられ、さまざまな事業者が共通して使えるプラットフォームである「データ・道の駅」に送信・保管されます。この一連の流れにおいては、X-Road(*5)とブロックチェーンが実装されセキュリティが担保されており、小売事業者はセキュアな環境下において検針データをいつでも過不足なく確認できます。
また、スペース蛍は自動検針機能に加えて、ガスメーターを遠隔で開閉栓できる機能も搭載しています。これにより、事業者(導管事業者・小売事業者)側は現地作業が軽減され、これまでの「ヒト」による運用から解放されます。加えて、ガスメーターに表示される遮断情報や微小漏洩警告等の保安情報もリアルタイムに把握できることから、保安も高度化されます。
本取組みについて、すでに複数の導管事業者様から問い合わせをいただいており、当社グループへの導入と並行して今年度中にも他社への販売を開始する予定です。当社グループは、都市ガス市場へのスペース蛍導入により、事業者間のデータ連携をより柔軟にすることでこれまでのアナログなオペレーションをDX化し、エネルギー市場における共創環境を実現いたします。
*1 都市ガスの小売事業者は、導管事業者の保有する既存のガス導管設備を通じてお客様にガスを供給する。小売事業者は、供給に必要なガスを導管事業者の自社導管に受け入れてもらい、受け入れた場所以外(ガスの需要家)に供給するサービスを、託送供給という。
*2 Network Control Unitの略。ガスメーターの使用量データを電子的に読み取り、フォーマット変換の後に無線を使ってクラウドへ送信するIoT装置のこと。
*3 許可を受けた供給区域等において、自社が維持・運用するガス導管によって託送供給を行う事業者のこと。
*4 さまざまな通信規格のIoTデータを世界標準の規格に整えるデータ収集統合基盤のこと。
*5 電子政府とそれに伴う99%の行政サービスワンストップ化を進めるエストニアの技術で、各機関や会社ごとに管理されている分散されたデータベースを高度に安全かつ素早く連携させ、横断的な接続を可能にする。X-Roadにより、異なる機関の間でも安全なデータ交換ができ、幅広い電子サービスを迅速に提供することができる。
●参考 スペース蛍 設置イメージ
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/264151/LL_img_264151_1.jpg
スペース蛍 設置イメージ
●参考 これまでのスペース蛍に関する当社の取組み
2019年7月 スペース蛍 Sigfox版開発・LPG託送サービス開始を発表
2020年2月 LPガスをご利用のお客様にスペース蛍設置開始
2020年7月 スペース蛍 LTE-M版開発を発表
2021年3月 デジタルツインを実装したLPG託送の拠点である
世界最大規模のLPガスハブ充填基地「夢の絆・川崎」稼働
2021年6月 都市ガスをご利用のお客様にスペース蛍設置開始