『アーモンド』
韓国で40万部、世界13カ国で翻訳された本書。翻訳とは思えないほどわかりやすい名訳で、大人から子どもまで幅広い読者におすすめしたい、静かな衝撃の書です。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/210021/LL_img_210021_1.jpg
『アーモンド』
[STORY]
“感情”がわからない少年が、愛によって生まれ変わるまで――
扁桃体(アーモンド)が人より小さく、怒りや恐怖といった感情をうまく感じることができない十六歳の高校生、ユンジェ。祖母は彼を「かわいい怪物」と呼んだ。そんな彼は、十五歳の誕生日に、目の前で祖母と母親が通り魔に襲われ死傷したときも、ただ黙ってその光景を見つめているだけだった。母親は感情がわからない息子に「喜」「怒」「哀」「楽」「愛」「悪」「欲」などの感情を丸暗記させることで、なんとかユンジェを“普通の子”に見えるようにと訓練してきた。だが、母は事件によって植物状態になり、ユンジェはひとりぼっちに。そんなとき現れた、もう一人の“怪物”ゴニ。激しい感情をもつその少年との出会いは、ユンジェの人生を大きく変えていく――。
【書誌情報】
書名 :アーモンド
著者 :ソン・ウォンピョン
訳者 :矢島暁子
版型 :四六判
刊行 :株式会社 祥伝社
価格 :本体1,600円+税
ISBNコード:9784396635688
■著者:ソン・ウォンピョン
1979年、ソウル生まれ。西江大学校で社会学と哲学を学ぶ。韓国映画アカデミー映画科で映画演出を専攻。2001年、第6回『シネ21』映画評論賞受賞。2006年、「瞬間を信じます」で第3回科学技術創作文芸のシナリオシノプシス部門を受賞。「人間的に情の通じない人間」、「あなたの意味」など多数の短編映画の脚本、演出を手掛ける。2016年、初の長編小説『アーモンド』で第10回チャンビ青少年文学賞を受賞して彗星のごとく登場(2017年刊行)、多くの読者から熱狂的な支持を受けた。2017年、長編小説『三十の反撃』で第5回済州4・3平和文学賞を受賞。現在、映画監督、シナリオ作家、小説家として幅広く活躍している。
■訳者:矢島暁子
翻訳者。学習院大学文学部卒業。高麗大学校大学院国語国文学科修士課程で国語学を専攻。
訳書に『世界の中のハングル』(洪宗善ほか著)、『目の眩んだ者たちの国家』(キム・エランほか著)、『韓国人のこころとくらし――「チンダルレの花」と「アリラン」』(イ・ギュテ著)がある。