富士フイルム和光純薬株式会社
富士フイルム和光純薬株式会社(社長:白木 一夫)は、本日、日本国内で初めて「アミノ酸混合標準物質生産者」の認定を取得しました。「アミノ酸混合標準物質生産者」は、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)が運営する製品評価技術基盤機構認定制度(ASNITE)※1に基づいて認定されるもので、アミノ酸測定のために信頼できる“ものさし”となる認証標準物質※2 を生産できることを示します。今後、富士フイルム和光純薬は、自社で生産した「アミノ酸混合標準物質」を試薬として提供し、臨床検査でのアミノ酸測定の信頼性向上に大きく貢献していきます。
◆詳細はWebサイトをご覧ください。
⇒ http://ffwk.fujifilm.co.jp/news/pack/pdf/20191010.pdf?link=atp
国内では、血液試料中のアミノ酸を測定することで、がんや糖尿病、脳卒中など各種疾病の将来における羅患可能性をスクリーニングする技術の開発が進んでいます。現在、測定対象であるアミノ酸は 41 種類あり、個別に測定することは多くの時間を要します。そのため、複数のアミノ酸を一斉に測定する方法が用いられていますが、これまで、本方法に使用できる認証標準物質(アミノ酸混合標準物質)は生産・販売されていませんでした。今後、スクリーニングの信頼性をさらに向上させるためには、より精確なアミノ酸測定を行う必要があることから、「アミノ酸混合標準物質」に対するニーズが高まっています。
富士フイルム和光純薬は、総合試薬メーカーとして培った化学合成力や品質保証技術で、外部機関との協力の下、「アミノ酸混合標準物質」の原料となる 41 種類※3のアミノ酸の標準物質を開発しました。さらに、それらを混合した状態で保存安定性の評価を行うとともに、均質性を担保できる製造体制も新たに構築。これらに加え、有機物質の「定量NMR 用内標準物質※4」の生産者としての認定を取得※5したこれまでの経験なども活かし、このたび「アミノ酸混合標準物質生産者」の認定を得ました。
今後、アカデミアや企業などは、富士フイルム和光純薬の「アミノ酸混合標準物質」を使用することで、血液試料中のアミノ酸の含有や組成の評価をより精確に行えるため、臨床検査におけるアミノ酸測定の信頼性のさらなる向上が期待できます。
富士フイルム和光純薬は、企業活動のベースとなる「次の科学のチカラとなり、人々の幸せの源を創造する」という理念のもと、社会や顧客ニーズに応える高機能・高品質な製品を開発・提供し、学術研究、産業、医療の幅広い分野の発展に貢献していきます。
※1 国際規格に基づき NITE の認定センターが事業者の認定業務を運営する制度。
※2 一つ以上の規定特性について、計量学的に妥当な手順によって値づけされたことが認証されている標準物質。分析機器の校正や分析方法の評価などに用いられる。
※3 41 種類のアミノ酸標準物質の内、22 種類は富士フイルム和光純薬、19 種類は産業技術総合研究所計量標準総合センターがすでに販売している。
※4 測定対象物質(サンプル)の純度または濃度を評価する方法である定量 NMR 法で使用する認証標準物質。
※5 2010 年 9 月に ASNITE に基づいた認定を国内で初めて取得。
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