新プラント完成イメージ
船舶とネオクロール・マリーン
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/180623/LL_img_180623_1.jpg
新プラント完成イメージ
1.設備投資の背景
当社は、1964年に国内で初めて塩素化イソシアヌル酸の量産化に成功し、プール用殺菌・消毒剤「ネオクロール」をはじめ、家庭用の衛生用品などのサニタリー分野や、浄化槽や入浴施設の衛生用品など、世界の様々な市場で水の衛生環境向上に貢献してまいりました。
一方、世界では船舶によって年間30億トン~50億トンのバラスト水が国際間を往来しており、それに伴う水生生物の越境移動による生態系への影響が深刻になっています。IMO(国際海事機関)では、2004年にバラスト水管理条約を採択し、2017年9月に発効となりました。当社では、これに先駆けてバラスト水処理装置用薬剤「ネオクロール・マリーン(R)」を開発し、2012年10月にIMOの最終承認*3を取得して2013年8月に販売を開始しました。条約発効に伴い2024年9月までに外洋を航海する船舶へのバラスト水処理装置の設置が義務付けられたことから、今後も需要が拡大していくことが予想されます。
また、世界を見渡せば、今なお清潔な水の確保が困難な地域も多く、水に困窮する人々が大勢おり、こうした社会課題の解決も求められています。当社の塩素化イソシアヌル酸は、水の衛生環境の改善など水が使われる様々なシーンにおいて活躍の可能性を秘めており、引き続きグローバルに事業の拡大に取り組んでまいります。
2.新規生産設備の概要
立地 :徳島工場北島事業所(徳島県板野郡北島町江尻字内中須1番地)
延床面積:約3,850m2(鉄骨ALC 4階建て)
工期 :2020年8月着工、2022年7月竣工予定
投資総額:約50億円
北島事業所の主力製品は、イソシアヌル酸骨格を有するプール・浄化槽向け殺菌消毒剤や、電子部品に多用されるエポキシ樹脂の硬化剤であるイミダゾール類などです。同事業所の近年の設備投資としては、2010年には高精度の分析技術や管理手法を導入した新しい品質保証棟を、2013年にはパイロットプラントを建設しており、本件投資は先般決定したファインケミカル マルチプラントの建設(2021年竣工予定)に続く、設備投資の決定となります。
両プラントの建設・活用により、これからも世界のニーズに対応した新たな製品を生み出すとともに、お客様への安定供給を果たしてまいります。なお、老朽化した塩素化イソシアヌル酸の旧プラントは、新プラント稼動開始後に停止・撤去いたします。
新プラント完成イメージ
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外洋を航海する船舶と「ネオクロール・マリーン」
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*1:バラスト水
バラスト水(Ballast Water)とは、船舶の船底に積む重しとして用いられる海水。
国連の専門機関であるIMO(国際海事機関)によると、船舶によって年間30億トン~50億トンのバラスト水が国際移動している。
*2:塩素化イソシアヌル酸
各種工業薬剤の原料であるイソシアヌル酸を塩素と反応させて分離、乾燥させたもの。
殺菌漂白効果に優れており、主にプールや浄化槽などの殺菌・消毒薬剤として使用されている。
*3:承認
バラスト水処理装置は、IMO(国際海事機関)の「活性物質を利用するバラスト水管理システム承認のための手順」の最終承認(薬剤の環境影響評価)を得た後、IMOの「バラスト水管理システムの承認に関するガイドライン」に基づく国土交通省の型式承認(装置の型式承認)を経て初めて船舶に設置可能となる。
【会社概要】
商号 : 四国化成工業株式会社
代表者 : 社長・C.E.O. 田中 直人
所在地 : 本社 〒763-8504 香川県丸亀市土器町東8丁目537番地1
支社 幕張、大阪
営業所 仙台、茨城、東京、神奈川、埼玉、静岡、
名古屋、大阪、岡山、四国、福岡
設立 : 1947年10月10日
従業員数: 642名 ※出向者を除く(2018年3月31日現在)
資本金 : 68億6,770万円
URL : https://www.shikoku.co.jp/