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9月は『発酵食品と免疫について』おかめ「納豆サイエンスラボ」が連載コラムを更新



日本の発酵食品


納豆


辻 典子先生

納豆の健康効果や魅力を発信している、おかめ「納豆サイエンスラボ」では、納豆に関する情報や納豆を作る際に必要とされる「納豆菌」に関する健康効果について各界の専門家へのインタビューを通じて、今のシーズンだからこそお知らせしたい情報を毎月発信しています。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/164831/LL_img_164831_1.jpg

日本の発酵食品



(おかめ「納豆サイエンスラボ」HP: http://www.natto-science.jp )





◆季節の変わり目。日本人の健康を支えてきた「発酵食品」に再注目。

カラッとした風に秋の訪れを感じながらも、まだ今夏の猛烈な暑さが身にしみるこの頃。急な気候の変動に身体が追いつけず、疲れを感じたり、体調を崩してしまったりしている方もいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、日本人の伝統食である「発酵食品」に注目し、発酵食品が腸にもたらす様々な嬉しい効果について、腸管免疫・免疫全般の研究においてのスペシャリストであられる、国立研究開発法人 産業技術総合研究所の辻 典子先生にお聞きしました。





◆日本生まれのスーパーフード!「発酵食品」

昔から食されてきた「発酵食品」は、私たちのまわりに多く存在しています。免疫力アップにも効果が期待できる「発酵食品」は体調を崩しがちになる季節にも、おすすめの食材です。



近年話題のスーパーフードは、一般的な食品より栄養価が高く、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれていて、健康価値のある食品のことを指しています。これには、まさに日本の発酵食品が当てはまります。



いわゆる「発酵食品」とは、微生物の力を借りて、元の食材にはない豊かな風味が生み出され、私たちの身体に有用な成分が高まった食品です。例えば、麹菌・酵母・乳酸菌から生まれる味噌、醤油、みりん、日本酒。かつおと麹菌が一緒になってできるかつお節、乳酸菌から生まれるぬか漬け、そして納豆菌から生まれる納豆など、日本には毎日の食卓に当たり前のように並ぶ発酵食品がいくつもあります。和食文化のグローバルな広がりには、こういった発酵食品の貢献も大きいのではないでしょうか。





◆「発酵食品」は腸にもうれしい!

5月コラム「腸内環境と免疫の関係」でもお話しさせていただきましたが、「腸」には身体全体の6~7割もの免疫細胞が集まっており、免疫機能の総合指令所となっています。



このしくみが、24時間休むことなく、病原菌やウイルスを監視し、炎症で組織がこわされないように働いてくれることで、私たちの健康は守られています。ですので、この総合指令所がいつでも元気に稼働できるように、私たちは意識してよりよい腸内環境を作ることが大切になります。なかでも発酵食品は、この腸内環境を改善し、免疫力を高めるのに効果的です。



また、発酵食品どうしの“食べ合わせ”は、身体にも良いといわれていて、例えば、一般的な朝定食にあるような味噌汁、納豆、ぬか漬けといった日本の伝統的な和食は、腸内環境を改善し、免疫力をより高める効果が期待されます。そして何より、美味しさも兼ね備えているところが、長く愛されてきた理由ではないでしょうか。



納豆は、“プロバイオティクス”(=善玉菌そのもの)である納豆菌と、“プレバイオティクス”(=善玉菌のエサになる)としての食物繊維(大豆に含まれます)が含まれており、両面を兼ね備えた“シンバイオティクス”といえます。このように「納豆」は、日本人の食文化に合い、腸内環境を改善し、免疫力をより高める有力な“シンバイオティクス”として期待されています。





◆理想的な腸内フローラをつくりたい!

毎日の食生活の中で、自分にどのくらい免疫力があり、どの部分を特に高めていけばよいかが気になるところだと思います。将来、腸内フローラの分析が進めば、私たち一人ひとりの腸内フローラのタイプに沿って、免疫力が現在の血液型のようにパターン化されてわかるような時代が来ることも期待できそうです。実際に、体質と腸内細菌、脳と腸内細菌の関係など、先端の研究が進んでいます。



最近では、免疫に対する機能性がより高い納豆菌を使った納豆を食べることで、インフルエンザ、ノロウイルスの感染予防効果が期待できるという実験結果もでています。効率的に免疫活性に働きかける納豆菌には、理想的な腸内フローラづくりを促進させる効果にも期待がもてます。





◎教えてくれたのは…

<プロフィール>

辻 典子先生/国立研究開発法人 産業技術総合研究所 バイオメディカル研究部門免疫恒常性研究特別チームリーダー・上級主任研究員、農学博士

https://www.atpress.ne.jp/releases/164831/img_164831_3.jpg

1995年 東京大学大学院農学生命科学研究科にて博士号取得、同年 米国Yale大学School of Medicine博士研究員、1997年 農林水産省家畜衛生試験場 主任研究員、2001年 農業生物資源研究所 主任研究員、2005年 産業技術総合研究所年齢軸生命工学研究センター チームリーダー、2015年より現職。主な研究内容は、腸管免疫・免疫全般(食品による免疫細胞機能の増強、免疫バランスの改善→アレルギーなど炎症性疾患の制御、感染症対策など)。研究成果を基に、株式会社腸管免疫研究所の基盤技術と創業アイディアを産み、科学アドバイザーを務める。株式会社腸管免疫研究所( http://ifoodmed.jp/ )





◇【納豆菌NEWS】 「S-903 納豆菌」の記念日が制定されました。

幾多ある納豆菌の中から、納豆製造に向いていて、効率的に免疫活性に働きかける納豆菌のひとつが見つけ出されました。それが「S-903納豆菌」です。「S-903 納豆菌」にちなんで9月3日が納豆菌の啓発の日として位置づけられました。

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