社会環境の変化と貸家着工数推移
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社会環境の変化と貸家着工数推移
「社会環境の変化と貸家着工数推移」および「2017年12月期の1都3県賃貸住宅指標(空室率TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率、中途解約確率、賃料指数)」および「2017年12月期の関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標(空室率TVI(タス空室インデックス)、募集期間、更新確率、中途解約確率、賃料指数)」を掲載しています。
詳細PDF:「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版2018年2月」
http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol98_Vol70residential20180228.html
■レポートの概要
(1)社会環境の変化と貸家着工数推移
サブプライム問題が表面化する前、いわゆるミニバブル時代には、首都圏は約13,100戸/月(東京23区:約5,300戸/月、東京市部:約1,300戸/月、神奈川県:約2,700戸/月、埼玉県:約2,000戸/月、千葉県:約1,800戸/月)、関西圏は約5,500戸/月(京都府:約800戸/月、大阪府:約3,300戸/月、兵庫県:約1,400戸/月)、中京圏は約5,100戸/月(愛知県:約3,600戸/月、静岡県:約1,500戸/月)、福岡県は2,900戸/月と、すべての地域で大量の貸家を着工していました。サブプライム問題表面化、リーマンショックを経て、貸家着工数はミニバブル時代に比較して、首都圏が6割~8割、関西圏が5割~6割、中京圏と福岡県が5割弱まで減少しました。
東日本大震災前後から貸家着工数は増加に転じ、アベノミクス、相続税改正に伴う相続税対策、マイナス金利導入による金融機関の貸出態度の軟化等の影響で2017年4月時点でミニバブル時と比較して、首都圏では同水準まで貸家着工数が増加したのに対して、関西圏では京都府が約6割、大阪府と兵庫県が約8割、中京圏では愛知県が約6割、静岡県が約5割、福岡県が約7割の水準にとどまっています。アベノミクス以降の賃貸住宅への投資が首都圏に集中していたことが伺えます。
2017年中旬以降、金融機関の賃貸住宅への貸出態度硬化の影響で、2017年12月時点で、首都圏の貸家着工数は千葉県のみが増加傾向、東京23区と東京市部は横ばい、神奈川県と埼玉県は微減傾向にあります。一方で関西圏は、京都府で貸家着工数が減少傾向となっていますが、大阪府と兵庫県では2017年中旬以降も貸家着工数が増加傾向にあります。賃貸住宅投資の主戦場が東京圏から関西圏へ移りつつあると思われます。
図 社会環境の変化と貸家着工数推移へのリンク
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(2)2017年12月期1都3県賃貸住宅指標
東京市部でアパート系、マンション系ともに空室率TVIが悪化傾向にあります。東京23区、埼玉県、千葉県ではマンション系空室率TVIが前月比で改善しました。埼玉県と千葉県ではマンション系空室率TVIの改善傾向が定着しつつあります。神奈川県のマンション系空室率TVIは前月比で悪化しましたが、長期的には首都圏で最も低い水準で横ばい傾向にあります。賃料指数は東京市部を除いた全地域で前期比悪化しました。
[東京都]
<全域>
空室率TVI(ポイント):13.30
募集期間(ヶ月) :2.76
更新確率(%) :32.64
中途解約確率(%) :47.73
賃料指数※ :101.45
<23区>
空室率TVI(ポイント):12.95
募集期間(ヶ月) :2.72
更新確率(%) :33.04
中途解約確率(%) :47.02
賃料指数※ :102.17
<市部>
空室率TVI(ポイント):16.79
募集期間(ヶ月) :3.00
更新確率(%) :31.66
中途解約確率(%) :51.78
賃料指数※ :98.61
[神奈川県]
空室率TVI(ポイント):15.99
募集期間(ヶ月) :3.87
更新確率(%) :32.79
中途解約確率(%) :47.59
賃料指数※ :99.77
[埼玉県]
空室率TVI(ポイント):17.55
募集期間(ヶ月) :3.26
更新確率(%) :34.37
中途解約確率(%) :45.10
賃料指数※ :99.89
[千葉県]
空室率TVI(ポイント):16.28
募集期間(ヶ月) :3.53
更新確率(%) :35.62
中途解約確率(%) :49.27
賃料指数※ :101.29
※賃料指数
2004年1Q=100
分析:株式会社タス
(3)2017年12月期 関西圏・中京圏・福岡県賃貸住宅指標
関西圏・中京圏・福岡県の全地域でアパート系空室率TVIが前月比で改善しました。マンション系空室率TVIは京都府が改善傾向、大阪府と福岡県が横ばい傾向、兵庫県が悪化傾向にあります。愛知県と静岡県については悪化に頭打ちの兆しが見えてきました。賃料指数は前期比で、大阪府が悪化、愛知県と静岡県がほぼ横ばい、それ以外の地域で改善傾向です。
[大阪府]
空室率TVI(ポイント):8.65
募集期間(ヶ月) :5.44
更新確率(%) :23.39
中途解約確率(%) :61.33
賃料指数※ :103.06
[京都府]
空室率TVI(ポイント):13.91
募集期間(ヶ月) :5.67
更新確率(%) :31.38
中途解約確率(%) :52.36
賃料指数※ :104.51
[兵庫県]
空室率TVI(ポイント):13.15
募集期間(ヶ月) :6.05
更新確率(%) :35.41
中途解約確率(%) :49.43
賃料指数※ :104.43
[愛知県]
空室率TVI(ポイント):8.65
募集期間(ヶ月) :5.44
更新確率(%) :23.39
中途解約確率(%) :61.33
賃料指数※ :101.41
[静岡県]
空室率TVI(ポイント):13.91
募集期間(ヶ月) :5.67
更新確率(%) :31.38
中途解約確率(%) :52.36
賃料指数※ :97.06
[福岡県]
空室率TVI(ポイント):13.15
募集期間(ヶ月) :6.05
更新確率(%) :35.41
中途解約確率(%) :49.43
賃料指数※ :106.52
※賃料指数
関西圏:2009年1Q=100
中京圏、福岡県:2010年4Q=100
分析:株式会社タス
詳細はPDFファイルをご参照ください。
「賃貸住宅市場レポート 首都圏版・関西圏・中京圏・福岡県版2018年2月」
http://www.tas-japan.com/pdf/news/residential/Vol98_Vol70residential20180228.html
メディア掲載情報等はこちらをご覧ください。
http://www.tas-japan.com/media/
■株式会社タスについて
株式会社タスはトヨタ自動車株式会社(T)、豊田通商株式会社(T)、朝日航洋株式会社(A)、株式会社三友システムアプレイザル(S)が出資するトヨタのグループ企業です。システム評価のパイオニアとして不動産に関わる情報を収集・分析・ディスクローズすることにより、専門知識を誰でも簡単に視える化することを目指しています。不動産評価サービスTAS-MAPは、担保評価や顧客へのプレゼンテーション資料作成ツールとして多くの金融機関や不動産会社の時短に貢献しています。
会社名 : 株式会社タス(英語名 TAS Corp.)
所在地 : 東京都中央区八丁堀3丁目22番13号 PMO八丁堀4F
設立年月日: 2000年8月28日
資本金 : 1億8千万円
出資 : トヨタ自動車株式会社
朝日航洋株式会社
株式会社三友システムアプレイザル
豊田通商株式会社
Web : http://www.tas-japan.com/