ユリシーズ弦楽四重奏団(1)
ユリシーズ弦楽四重奏団(2)
コンクール出場のため来日中のメンバーを一柳慧が激励
クリスティーナ・ブーイ(ヴァイオリン)
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/128898/LL_img_128898_1.jpg
ユリシーズ弦楽四重奏団(1)
■次代を担うカルテットが日本デビュー!
アメリカ、カナダ、台湾生まれの若きアーティスト4名が、ニューヨークで出会い結成。そのエネルギッシュな活動で瞬く間にニューヨーカーの話題をさらい、全米・欧州からも続々とオファーが舞い込む新星カルテットが、恩賜賞・日本芸術院賞(2016年度)を受賞したことも記憶に新しい国際的作曲家・ピアニストの一柳慧のプロデュースによる2つのコンサートで、待望の日本デビューを果たします。
6月11日(日)は、3人のアメリカ人作曲家にフィーチャーした約1時間のコンサートと、聴衆と音楽について自由に語り合うディスカッションを組み合わせたプログラムです。彼らと同世代のスタークの日本初演作品、バーバーの美しい「弦楽のためのアダージョ」、そして実演機会の希少なライヒの名作「ディファレント・トレインズ」はファンならずとも必聴です。
6月17日(土)は、日米で活躍するヴィオラ奏者の大山平一郎と、現代音楽のスペシャリストとして知られるピアニストの飯野明日香、一柳が信頼を寄せる二人のアーティストをゲストに迎え、スペシャル・コンサートをお届けします。古典の傑作から一柳作品を含む現代音楽まで、刺激的かつドラマティックなプログラムにご期待ください。
次代を担うカルテットの注目の日本デビューをどうぞお見逃しなく!
■大阪国際室内楽コンクール第2位を受賞!来日中のユリシーズ弦楽四重奏団を、一柳慧が激励!
ユリシーズ弦楽四重奏団は、この5月に開催された世界4大室内楽コンクールの一つである大阪国際室内楽コンクールに出場。5月13日(土)から3回の予選と本選を重ね、若々しくも圧倒的なオーラ、テクニック、カルテットとしての表現力を兼ね備えた素晴らしい演奏を披露し、見事第2位を受賞しました。一柳も大阪に駆けつけ、メンバーを激励。6月のデビュー公演に期待が高まります。
<開催概要>
一柳慧プロデュース ユリシーズ弦楽四重奏団 ―アメイジング・ストリングス―
(1) オール・アメリカン・プログラム(ディスカッション付き)
日時 :2017年6月11日(日) 15:00開演(14:30開場)
出演 :ユリシーズ弦楽四重奏団 Ulysses Quartet
料金 :全席指定 1,000円
<プログラム>
スターク:ウィンター・ミュージック(日本初演)
バーバー:弦楽のためのアダージョ
ライヒ :ディファレント・トレインズ
(2) スペシャル・コンサートwithフレンズ
日時 :2017年6月17日 (土) 14:00開演 (13:30開場)
出演 :ユリシーズ弦楽四重奏団 大山平一郎(ヴィオラ) 飯野明日香(ピアノ)
料金 :全席指定 一般3,000円 学生(24歳以下) 2,000円
<プログラム>
スターク:ウィンター・ミュージック
ベートーヴェン:弦楽五重奏曲 ハ長調 作品29(ヴィオラ:大山平一郎)
一柳慧:弦楽四重奏曲第2番「インタースペース」より 第3楽章
ショスタコーヴィチ:ピアノ五重奏曲 ト短調 作品57(ピアノ:飯野明日香)
【会場】神奈川県民ホール 小ホール(横浜市中区山下町3-1)
【6月11日&6月17日のセット券】3,500円
【お取扱い】チケットかながわ 0570-015-415 (10:00-18:00)
http://www.kanagawa-arts.or.jp/tc/ (24h)
※学生券の取扱いはチケットかながわのみ、枚数限定。
※やむを得ない事情により演奏曲、出演者等が変更になる場合がございます。
※未就学児の入場はご遠慮ください。(有料託児あり・要事前予約)
<一柳慧 コメント>
●ユリシーズ弦楽四重奏団の魅力
ユリシーズ弦楽四重奏団は素晴らしいアンサンブルです。一人一人がソリストとしての十分な実力を持ちながら、カルテットとしても、卓越した技術に裏付けられた精緻なアンサンブル表現を兼ね備えた驚くべき存在と言えるでしょう。その隅々まで極め尽くされた演奏は音だけにとどまらず、弓の持ち上げ方一つをとっても、4人の音とゼスチャーが見事にそろい、見た目にも楽しい演奏を聞かせてくれます。素顔は非常に明るく、ウィットに富んだ若者たちで、その性格が音楽に反映されています。難しい現代曲でも、彼らならワクワクするような演奏を聞かせてくれることでしょう。
●公演に寄せて
最近若い演奏家の間では、演奏する作品に対して、これまでとは異なる新しい意識や姿勢で臨もうとしている人が増えてきているように感じられます。そこでは、再現芸術家という呼ばれ方をしていた演奏家が、その呼称を払拭するかのように、作曲家が書いたものを、忠実に間違いなく演奏することにとどまらず、より自覚をもった自らの表現に徹することを大切に演奏していると言えるからです。
今回ニューヨークから来日するユリシーズ弦楽四重奏団も、音楽の内容への自主的・能動的かかわりを重視し、聴く者に新鮮な聴取体験を与えてくれる演奏家達です。そこに横溢する新しい演奏感覚によって、かつて作曲と演奏の間に存在していた両者の距離を縮め、バリアーを超越して、生き生きと紡ぎ合う弦楽四重奏団固有の響きをご堪能いただければ幸いです。
<ユリシーズ弦楽四重奏団 コメント>
ユリシーズというグループ名は、ホメロスの叙事詩『オデュッセイア』に登場する英雄オデュッセウス(英語でユリシーズ)に因んでいます。私たちは旅をテーマにしたこの作品に魅了され、私たち自身の音楽の旅という意味を込め、この言葉を選びました。
6月11日のプログラムは、アメリカ音楽を辿る旅です。ある曲は絵画のようであり、ある曲は歴史的事実がテーマであり、またある曲は内省的なものです。いずれもエモーショナルな作品で、アメリカ音楽の多彩な魅力を感じていただけると思います。演奏後に聴衆の皆さんとお話できるのも楽しみです。
6月17日のプログラムでは、アメリカ、ロシア、ドイツ、そしてアジアを旅します。一柳慧さんの作品にも取り組みます。音楽を味わい楽しむのに、言葉は必要ありません。時代やスタイル、場所も異なる様々な作品をお楽しみください。
今回ずっと訪れたかった国の一つ、日本で演奏できることを楽しみにしています。浅草寺や皇居、それから猫カフェにも行ってみたいですね。お寿司など、素晴らしい日本食の数々にもぜひトライしみたいです。
横浜で皆さんにお会いできることを楽しみにしています。
<大山平一郎 コメント>
昨年9月、私が音楽監督を務めていたアメリカ・ニューヨーク州のエセカ市に拠点を置くカユガ室内管弦楽団の40周年記念公演に客演指揮者として招かれた時に、若い一人の素晴らしい奏者と出会いました。コンサートマスターを務めたブーイさんは二十代の若さでありながら、楽器を弾く技術は勿論の事、素晴らしい表現力を持って演奏するその音楽性には、稀にしか感じられない出会いを感じました。彼女の弦楽四重奏団を構成する各メンバーも、現時点で考えられる世界最高水準のトレーニングを受けた強者が揃っています。それはこの四重奏団が短期間で築き上げた凄まじい評価が証明するところです。今回、私も一緒に演奏させていただくベートーヴェンの弦楽五重奏はクラシック様式の中にある名曲ですが、若く活力溢れる奏者たちが、どのように難しい古典に取り組むかが大いに気をひくところです。どうぞお楽しみください。
<飯野明日香 コメント>
ショスタコーヴィチの作品は個人的に実はピアノ作品よりも弦楽器のための作品の方が好きで、今回弦楽器とピアノのために書かれたこの名曲を演奏できることを、とても幸せに思っております。
さらにアメリカ、ニューヨークで活躍中、これからの活動にも期待が膨らむユリシーズ弦楽四重奏団との共演は、沢山の刺激と新しい発見に満ちたものになることは間違いなく、大変貴重な機会であり、光栄なことと思っております。
今のニューヨークの音楽、世界を存分に感じながら、5名で一つの作品を作っていくことを心から楽しみにしています。
<プロフィール>
ユリシーズ弦楽四重奏団
クリスティーナ・ブーイ(ヴァイオリン)
ライアノン・バーナート(ヴァイオリン)
コリン・ブルックス(ヴィオラ)
グレイス・ホー(チェロ)
2015年にニューヨークで結成され、2016年に米国インディアナ州で行われたフィショフ室内楽コンクールでグランプリと金メダルを同時受賞、バンフ国際室内楽コンクールで奨励賞を受賞、2017年に大阪国際室内楽コンクールで第2位を受賞した気鋭の弦楽四重奏団。「ユリシーズ」という名は、ギリシャ神話の英雄、オデュッセウス(英語でユリシーズ)に発想を得ている。レパートリーは古典から現代まで幅広く、あらゆる世代のための参加型企画やワークショップも行っており、これまでにエステルハージ宮殿、カーネギーホール、台湾国立コンサートホール等で演奏している。クリスティーナ・ブーイはカナダのプリンスエドワード島出身、カユーガ・チェンバー・オーケストラ(ニューヨーク)のコンサートミストレス、シャッタード・グラス・アンサンブルのメンバー。ライアノン・バーナートは米国出身、ケープ交響楽団(マサチューセッツ)のアシスタント・コンサートミストレス。コリン・ブルックスは米国出身、ソリストとしてピッツバーグ交響楽団等と共演している。グレイス・ホーは台湾出身、マイアミ交響楽団の客演首席奏者、シャッタード・グラス・アンサンブルのメンバー。それぞれニューヨーク州立大学、ニューヨーク市立大学、マンハッタン音楽学校で音楽博士号を取得。メンバーの使用楽器はカナダ芸術協議会(アーツカウンシル)、及びマエストロ財団から貸与されている。
一柳慧(プロデュース)
神戸生まれ。ピアノを原智恵子、B・ウェブスターの両氏に師事。高校時代に毎日音楽コンクール(現日本音楽コンクール)作曲部門第1位入賞。1954年からジュリアード音楽院に学び、クーリッジ賞、クーセヴィツキー賞等を受賞。留学中にジョン・ケージと知り合い、不確定性の音楽を展開、1961年に帰国。これまでに尾高賞、フランス芸術文化勲章、サントリー音楽賞等多数受賞。また紫綬褒章、旭日小綬章、文化功労者に顕彰される。2016年度には第65回尾高賞、日本芸術院賞、及び恩賜賞を受賞。現在、日本・フィンランド新音楽協会理事長、神奈川芸術文化財団芸術総監督。
大山平一郎(ヴィオラ)
現在、米国のサンタ・バーバラ室内管弦楽団音楽監督兼常任指揮者、CHANEL Pygmalion Days Special Concert Series、及びMusic Dialogueアーティスティック・ディレクター。ヴィオリニスト、室内楽奏者としても高く評価されている。桐朋学園、英国のギルドホール音楽学校を経て、米国インディアナ大学で研鑽を積み、ロサンゼルス・フィルの首席ヴィオラ奏者に任命され入団。1987年にはアンドレ・プレヴィンに、同楽団の副指揮者に任命される。九州交響楽団の常任指揮者、大阪シンフォニカー交響楽団(現・大阪交響楽団)のミュージックアドヴァイザー・首席指揮者を歴任。
飯野明日香(ピアノ)
東京藝術大学、パリ国立高等音楽院卒業。ベルギー政府給費留学生として、ブリュッセル王立音楽院に学ぶ。CD「一柳慧ピアノ作品集」、「France Now」(第52回レコード・アカデミー賞受賞)は何れも高い評価を受けている。小林仁、播本枝未子、故G.ムニエ、故C.エルフェ、他の各氏に師事。洗足学園音楽大学、桐朋学園大学、東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校非常勤講師。第28回中島健蔵音楽賞受賞。
http://www.askaiino.com/jp/
<各種リンク>
ユリシーズ弦楽四重奏団 メッセージ動画(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=l89vM9NiOSk
神奈川県民ホールホームページ
http://www.kanagawa-kenminhall.com/
6月11日(日)オール・アメリカン・プログラム[ディスカッション付き] 公演情報
http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=34986
6月17日(土)スペシャル・コンサートwithフレンズ 公演情報
http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=34946