チラシ
黒木岩寿(演出/コントラバス)
安東伸元(語り手/狂言方能楽師)
井上放雲(兵士の声/狂言方能楽師)
▼『兵士の物語』詳細
http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_170318.html
「クラシック音楽の殿堂」と呼ばれている東京文化会館。1961年の開館以来、国内外で話題となるような公演が数多く行われてきました。小ホールはリサイタルの会場として親しまれておりますが、舞台芸術創造事業ではその空間の可能性を探り、様々な大胆なプロダクションを創造・発信しています。今年度はコントラバスのトップ・プレーヤー 黒木岩寿の演出による「兵士の物語」を上演します。
「兵士の物語」はストラヴィンスキーの作曲、ラミューズの台本で1918年に初演されました。3人の登場人物(語り手・兵士・悪魔)と7人の室内オーケストラで構成され、音楽、語り、ダンスが盛り込まれた作品です。王女役でダンサーが出演することもあれば、2007年の東京文化会館公演では登場人物を1人で演じる「一人芝居」として上演するなど、舞台は様々な形でアレンジされています。
今回のプロダクションでは、東京フィルハーモニー交響楽団の首席コントラバス奏者、黒木岩寿による演出でお届けします。
語り手には狂言方能楽師の安東伸元を起用し、兵士を演じるのは大道芸的パントマイムのKAMIYAMA。そして兵士の「声」は狂言方能楽師の井上放雲が出演します。悪魔役には京都弁を操るドイツ人パフォーマー、ウベ・ワルターという個性的なメンバーが揃いました。
そして、音楽面でも国内屈指のプレーヤーが集結します。全編を通して活躍するヴァイオリンには荒井英治を起用する他、NHK交響楽団や読売日本交響楽団のメンバーも出演します。
観る、聴く、共に刺激的な「兵士の物語」をお楽しみいただけます。
【公演情報】
東京文化会館舞台芸術創造事業
ストラヴィンスキー「兵士の物語」
日時: 3月18日(土)15:00開演
会場: 東京文化会館 小ホール (JR上野駅公園口前)
〒110-8716 東京都台東区上野公園5-45
URL : http://www.t-bunka.jp/sponsership/spo_170318.html
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
原作:シャルル・フェルディナン・ラミューズ
演出:黒木岩寿
出演:語り手 :安東伸元(狂言方能楽師)
兵士の声 :井上放雲(狂言方能楽師)
兵士 :KAMIYAMA(パントマイム)
悪魔 :ウベ・ワルター(パフォーマー)
ヴァイオリン:荒井英治
コントラバス:黒木岩寿
クラリネット:生方正好
ファゴット :吉田將
トランペット:長谷川智之
トロンボーン:倉田寛
打楽器 :高野和彦
【料金・プレイガイド】
料金:S席5,800円/A席3,800円/B席2,000円
※友の会、25歳以下、シルバー、ハンディキャップ割引あり
販売:*東京文化会館チケットサービス
[TEL]03-5685-0650 [URL] http://www.t-bunka.jp/
*当日券は14:00よりS席とA席(若干枚)を販売
主催:東京文化会館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
助成:平成28年度文化庁劇場・音楽堂等活性化事業
東京文化会館ザ・イヤーパートナー:上野精養軒
【あらすじ】※本公演では演出により若干アレンジされる場合があります。
ひとりの兵士が休暇で故郷の村に帰っていく。その道中、小川の縁で休んで、愛用の古ぼけたヴァイオリンを弾いていると、老人に扮した悪魔が現れ、兵士が持っているヴァイオリンと老人が持っている本を交換しようと申し出る。その本は未来のことが分かる本であった。老人は兵士からヴァイオリンを教わるため自宅へと誘う。3日後、兵士は故郷へ戻るが、兵士を見る周りの目がおかしい。許嫁は他の男と結婚して二人の子どもがいた。兵士は気付く。老人と過ごした3日間は、人間の世界では3年間経っていたのだと。
絶望した兵士は村を離れ、老人から貰った未来が分かる本を元に商売を始め、大成功を収める。しかし同時に虚しさも感じた兵士は再び旅に出る。
旅先で、兵士はその国の王女が病気で、眠らず、食べず、喋ることができないことを知る。兵士は王女を治し、妻に貰い受けようと王宮に出かけていく。王宮では同じ目的の悪魔にでくわす。悪魔はヴァイオリンを弾いて王女を治そうとするがトランプ勝負で失敗し、兵士はヴァイオリンを取り戻す。兵士は小協奏曲、タンゴ、ワルツ、ラグタイムを演奏し、王女は大変喜び病気が治る。
悪魔は呪いの言葉を吐き、兵士がこの国から一歩でも外に出たらしめたものだと言う。兵士は故郷が恋しくなり王女と一緒に帰ろうとするが、兵士が国境を越えた途端、悪魔にさらわれる。悪魔の凱旋行進曲が鳴り響く。
【東京文化会館について】
東京文化会館は、1961(昭和36)年の開館以来55年にわたり、国内外トップクラスのオーケストラ、歌劇団、バレエ団が公演を行い、ステージを飾った一流アーティストは枚挙にいとまがありません。
また、同時に、多くの楽曲、舞台作品の世界初演や日本初演が多数行われ、時には熱狂を、時には激しい議論を巻き起こしてきました。主催公演においても、「創造・発信」をテーマに、新しい舞台芸術作品の創造に積極的に取り組んでいます。