飛龍
飛龍と加藤大会実行委員長
根付け成功後の伊藤氏
自らの手で鋏を入れる加藤 三郎氏
真柏という樹は、高山の岩場や海岸に面した崖など、厳しい環境のもとに自生をしています。主な自生地は北海道、東北、紀州、四国などですが、中でも新潟県糸魚川市の山中に自生するものは、葉性の良さや変化に富んだ幹模様が好まれ、盆栽愛好家から高い人気を集めています。この真柏 銘「飛龍」も糸魚川に自生していたもので、推定樹齢は1,000年以上と言われています。
加藤委員長もかつてインタビューで以下のように語っています。
「糸魚川真柏の良さを言葉で説明するのは難しいのですが、敢えて言うと“繊細さ”です。葉が細かく、緑色も濃い。糸魚川真柏には厳しい自然の中で育っていながらも繊細さが感じられます。盆栽の樹種には、それぞれ産地によって特徴がありますが、私は、一言で言えば、繊細でありながらも迫力を楽しめるようなものが良い盆栽だと思います。(中略)糸魚川真柏の名品は日本全国にたくさんありますが、飛龍ほど私が理想とする盆栽に当てはまるものはありません。日本を代表する盆栽といってもいいと思います」
来年の本大会で、会場を訪れた皆様を出迎える「飛龍」の歴史と迫力を、是非とも間近で体感・実感してください。
『第8回世界盆栽大会inさいたま』公式URL
http://world-bonsai-saitama.jp/
【糸魚川真柏・銘樹「飛龍」とは】
真柏を語る上で、避けて通れないのが根付け職人、そして盆栽作家との出会いである。そして、この「飛龍」が“神様の樹”と呼ばれ、今に至る樹歴は、真柏の盆栽史上、これからも語り継がれ、継承されるべく意義を持つのである。
1983年、新潟県糸魚川地区から出た真柏が、当時の根付け第一人者・伊藤 尚治氏の元に送られた。一目見て、その真柏の壮観さに心を打たれた伊藤氏は慎重に作業に着手。翌年9月、見事に根付けに成功した鉢上げ時のサイズは、樹高163cm/左右350cm/奥行140cm/幹回り93cmの威風堂々たる姿であった。
やがて「飛龍」は栽界のカリスマ的リーダーと呼ばれていた加藤 三郎氏(第一回世界盆栽大会実行委員長)と出会うこととなる。根付け師・伊藤氏の元で骨格が作られ、以来何人かの所有者を渡り、2004年、加藤氏が営む盆栽園の老舗・蔓青園(埼玉県さいたま市)の看板樹として棚を飾ることとなった。その後、加藤氏の卓越したセンスと技術が惜しみなく注がれることによって、「飛龍」は採取された当時とは見違えるような姿となり、日本を代表する盆栽として、第8回世界盆栽大会のシンボル盆栽に選ばれることとなった。
(参考文献:月刊近代盆栽)
※「飛龍」など、糸魚川真柏は、採取の許可を得た組合加盟業者によって採取されたものです。
■『第8回世界盆栽大会inさいたま』開催概要
【大会名称】
第8回世界盆栽大会inさいたま
The 8th WORLD BONSAI CONVENTION, SAITAMA CITY
【会期】
2017年4月27日(木)~30日(日)[4日間]
【会場】
[メイン会場]
(1)さいたまスーパーアリーナ
世界最大級の可動システムによる、音楽・スポーツ・産業・文化などのイベントが開催される施設。
(2)大宮ソニックシティ・パレスホテル大宮
1989年、第1回世界盆栽大会の会場にもなった2,500名を収容する大ホール、展示場を含む地上31階の高層ビル、都市型ホテルを含む複合型コンベンション施設。
[サブ会場]
(1)武蔵一宮氷川神社
2,000年以上の歴史を持つといわれ、大いなる宮居として大宮の地名の由来にもなった日本でも指折りの古社。
(2)さいたま市大宮盆栽美術館
さいたま市の盆栽文化振興の核となる施設として、さらに「大宮盆栽村」観光の拠点施設として、世界に誇る盆栽の名品や盆栽に関わる美術品、歴史・民俗資料等を展示。
(3)大宮盆栽村
関東大震災(1923年)で大きな被害を受けた東京の盆栽業者が、盆栽育成の理想郷を求めて設立した世界の盆栽ファンに愛されている街。
【テーマ】
盆栽、~次の100年へ~
「Bonsai, ~Towards the Next 100 Years~」
1989年の第1回世界盆栽大会から28年。
世界盆栽大会発祥の地・さいたま市から新たなスタートを切り、伝統の盆栽を受け継ぐと共に、世代を超えて愛される盆栽の可能性を、世界に向けて発信します。
【主な催事】
(1)大会催事:国内外の盆栽愛好家が参加する事業
国内外の著名盆栽作家によるデモンストレーションや懇親会、日本文化体験など。
(2)一般催事:日本の盆栽水石至宝展(世界盆栽大会開催記念の盆栽展)
日本全国より名品盆栽約300点以上を集めた世界最大規模の展示会
【主催】
第8回世界盆栽大会inさいたま実行委員会
(The 8th World Bonsai Convention, SAITAMA Executive Committee)
【大会役員】
名誉総裁 :秋篠宮殿下
名誉会長 :河野 洋平(日本盆栽協会会長)
名誉実行委員長:清水 勇人(さいたま市長)
名誉顧問 :上田 清司(埼玉県知事)
大会会長 :福田 次郎(世界盆栽友好連盟会長、日本盆栽協会理事長)
実行委員長 :加藤 初治(世界盆栽友好連盟 国際顧問)
【共催】
さいたま市
【後援】
農林水産省、経済産業省、外務省、文化庁、国土交通省観光庁、埼玉県、NHK、
テレビ埼玉、埼玉新聞
【協力】
埼玉県川口市、香川県高松市、栃木県鹿沼市
【目標来場者数】
世界盆栽大会登録者 : 1,200人(日本を含む世界各国の盆栽愛好家)
日本の盆栽水石至宝展入場者:20,000人
【事務局】
第8回世界盆栽大会inさいたま実行委員会事務局(日本盆栽協会内)
〒110-0008 東京都台東区池之端2-8-1
TEL : 03-3821-3059
E-mail: info@world-bonsai-saitama.jp
■世界盆栽大会開催記念『日本の盆栽水石至宝展』概要
世界盆栽大会開催を記念し、多くの皆様に日本が誇る盆栽・水石の名品をご覧いただくために、さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナで「日本の盆栽水石至宝展」を開催します。日本全国より300席を超す名品が出品され、世界最高峰・最大規模の盆栽の展示会となります。
【会期】
2017年4月28日(金)~30日(日)
【会場】
さいたまスーパーアリーナ コミュニティアリーナ
【入場料】
1,000円(前売り800円) ※各プレイガイド・コンビニエンスストアで販売中
【プログラム概要】
(1)主催者特別企画
日本を代表する貴重盆栽や、大宮盆栽の名品、盆栽の歴史展示などを行います。
○皇居の盆栽特別展示(予定)
雄々しく、しかも荘重な気品に満ちたその佇まいの皇居の盆栽と盆器。その貴重な名品盆栽、盆器の数々を紹介します。
○企画展示
盆栽の文化と歴史と題し、盆栽の歴史や・伝統を紐解きながら、日本特有の文化・芸術として確立し、世界で愛されるようになったBONSAIをわかりやすく実物やパネル等で紹介します。
○世界の盆栽紀行(予定)
現在、世界中で愛されているBONSAIの姿を映像や写真等を使用し紹介するコーナーです。
(2)子ども盆栽の展示
盆栽の作製・育成を通して、世界に誇る伝統文化の「盆栽」に興味を持ち、理解を深める授業を行っている、さいたま市内11の小学校、約1,000名が作製している盆栽を一堂に展示します。
(3)売店
盆栽、植木、草花、書籍、道具など盆栽関連品や、地域ブランドや伝統工芸品の展示販売を行います。
(4)ステージイベント
日本のトップクラスの盆栽作家や、世界8地域より招聘する盆栽作家のデモンストレーションや地域交流ステージなど様々なプログラムを実施します。
【前売り券発売概要】
発売日 :2016年10月1日(土)より販売中
前売り金額:800円(当日券1,000円)※小学生以下無料
販売先 :チケットぴあ(Pコード:990592)、LAWSONチケット
CNプレイガイド(CN検索コード:CNI-17322)、e+(コードなし)
セブンチケット(049-887)
※この他にプレイベントなどを通じて実券を販売いたします。詳しくは公式WEBサイトをご参照ください。