Solstice(R)(ソルスティス)N40
米国での実証試験結果
・R-404A冷媒に比べGWP(地球温暖化係数)が65%*低く、フロン排出抑制法(略称)が定めるHFC(代替フロン)低減目標を満たすHFOブレンド
・スーパーマーケット実証試験にてR-404A冷媒に比べエネルギー効率性を最大15%向上
[東京]2016年11月1日 ― ハネウェル(NYSE:HON、日本法人ハネウェルジャパン株式会社/東京都港区/代表取締役社長 エリック・ワグナー)は本日、スーパーマーケット、コンビニエンスストアなどの食品小売店や、冷凍冷蔵倉庫などの業務用冷凍冷蔵向けの新冷媒「Solstice(R)(ソルスティス)N40(R-448A)」の日本販売開始を発表しました。従来冷媒に比べGWP(地球温暖化係数)とエネルギー消費量を低減するソルスティスN40は、国内のHFC(代替フロン)削減や省エネによる地球温暖化ガス排出削減への取り組みに寄与します。
ソルスティスN40(R-448A)は、HFO(ハイドロフルオロオレフィン)技術をベースとした低GWPを特徴とするハネウェルのSolsticeブランド製品群の一つで、現行の特定/代替フロン冷媒 ― R-22(HCFC、ハイドロクロロフルオロカーボン、2020年に全廃)およびR-404A(HFC、ハイドロフルオロカーボン) ― を、より環境配慮性に優れ、そして実践的に代替する冷媒として開発されました。冷凍冷蔵ショーケース、冷温倉庫やブラストフリーザー(急速冷凍機)などの中温(冷蔵)および低温(冷凍)機器向け次世代冷媒であるソルスティスN40のGWPは1,387(AR4)*で、R-404AのGWP3,922*に比べ65%*低く、不燃で、オゾン層を一切破壊しません。
ハネウェル、アドバンスド・マテリアルズ、日本担当部門長の瀧瀬 勝之は、「これまで、冷媒の変更に際しては新規に機器を購入する必要がありましたが、ソルスティスN40は既存のR-404A用機器にニアドロップイン(ほぼ換装可能な)冷媒であることから、非常に低いコストで新冷媒への移行を可能にします。また、ソルスティスN40の取扱法は従来冷媒と同様であるため、使いやすさの点でもスムーズに移行することができます。さらに、ソルスティスN40は機器のエネルギー効率性、すなわち省エネ性を向上します。」とコメントしました。
日本各地と同様の気候条件を含む米国および欧州各地のスーパーマーケットにて実施された実証試験では、ソルスティスN40はR-404Aに比べエネルギー消費量を低温(冷凍)では最大3%、中温(冷蔵)では5~15%低減することが確認されました。ソルスティスN40のより高いCOP(成績係数、省エネ性)は、国内大手冷凍冷蔵機器メーカーによる性能評価でも実証されています。加えて、現在国内ではスーパーマーケット実店舗にソルスティスN40を試験導入し、省エネ効果の検証を行っています。
2015年4月に施行された「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」(略称「フロン排出抑制法」)では、コンデンシングユニット及び定置式冷凍冷蔵ユニット(圧縮機の定格出力が1.5kW以下のもの等を除く)について、2025年までに使用冷媒のGWPを1,500*とする低GWP化目標が定められています(製造・輸入者ごとに出荷する製品区分ごとの加重平均で達成)。
ソルスティスN40(R-448A)は、公益社団法人日本冷凍空調学会、新冷媒評価委員会にて冷凍保安規則の不活性ガスに掲名できる条件を満足すると結論づけられており、ASHRAE 34冷媒安全性分類規格でA1(不燃)、UL登録済で、米国ではEPA(米環境保護庁)のSNAP(重要新規代替品政策)プログラムにてスーパーマーケット用、別置型コンデンシングユニットおよび内蔵型冷凍冷蔵機器向け代替品に登録されています。
ハネウェルのSolstice(ソルスティス)ブランド製品群は、ハネウェルのHFO技術をベースとする、従来の機器性能を損なうことなくカーボンフットプリント削減を可能にするもので、ソルスティスN40冷媒の他、業務用冷凍冷蔵空調機器およびカーエアコン用冷媒、フォーム用液状およびガス発泡剤、溶剤およびエアゾール用噴射剤を取り揃えています。
ソルスティスN40の詳しい製品情報や取扱法については、日本語ウェブサイト http://www.honeywell-refrigerants.com/japan/ をご覧ください。
(*)注記:本文のGWP(地球温暖化係数)値は、IPCC AR4(第4次報告書)の値によるものです。IPCC AR5(第5次報告書)によるGWP値はR-404A(3,943)およびソルスティスN40(1,273)で、ソルスティスN40のGWPはR-404Aに比べ68%低い値です。
Solstice(R)(ソルスティス)N40、国内販売はNRC(再充填不可容器)のみ
https://www.atpress.ne.jp/releases/114906/img_114906_1.jpg
ソルスティスN40、米国スーパーマーケットでの実証試験結果
https://www.atpress.ne.jp/releases/114906/img_114906_2.jpg
・結果:R404Aに比べ消費電力量を平均16%低減(年間平均外気温13.3℃での実証結果)
・試験条件:スーパーマーケット1店舗全系統での比較、R404A仕様の既設別置型マルチ接続ショーケース/スクロールコンプレッサー機へのレトロフィット(冷媒換装)。冷凍機油はR404Aと同様POE(ポリオールエステル)油を使用し、膨張弁はソルスティスN40に合わせ最適調整した。
ハネウェルインターナショナル( www.honeywell.com )は、フォーチュン(Fortune)100社にノミネートされた、テクノロジーおよび製造分野におけるトップレベルの複合企業であり、航空宇宙分野の製品およびサービス、ビル/住宅/産業用の制御テクノロジー、ターボチャージャー、パフォーマンスマテリアルズなどを世界中のお客様に提供しています。ハネウェルのニュース・詳しい情報は、 www.honeywell.com/newsroom をご覧ください。
本プレスリリースには、1934年米国証券取引法第21E項が意味するところの「将来の見通しに関する記述」が含まれています。当社または当社の経営管理者が将来の発生または発生する可能性を意図、予想、予測、確信、または期待する活動、事象、または発展について述べた、過去の事実以外の記述はすべて、将来の見通しに関する記述です。これらの記述は、過去の経験と傾向、現在の経済状況、期待される将来の発展とその他の関連要因を考慮した経営管理者の仮定および予想に基づくものです。本リリースに含まれる将来の見通しに関する記述は、当社の経営、製品、サービス、および価格に影響する経済、競争、政府、および技術的要因を含む(がこれに限定しない)リスクや不確実性にも左右されるものであり、このような将来の見通しに関する記述は、将来の業績、実際の結果、発展業務遂行上の決定を保証するものではなく、当社の将来の見通しに関する記述によって予想された内容とは異なる場合があります。当社業績に影響を与える主要なリスクや不確実性については、当社Form 10-Kおよび米国証券取引委員会提出文書に記載しています。