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高齢者の使いやすさに特化した製品を学生がデザイン シニア世代の育児参加を促す「孫育て用哺乳瓶」が商品化・8月8日に販売開始



高齢者が見やすい工夫を凝らした目盛り


高齢者が抵抗を感じにくい形状を考察した


指にフィットして持ちやすい花型の形状

芝浦工業大学(東京都港区/学長 村上雅人)デザイン工学部デザイン工学科の女子学生と橋田規子教授がBABAラボ(埼玉県さいたま市/代表 桑原静)と共同でデザイン開発した、目盛りが見やすく指にフィットして持ちやすい新しい形の哺乳瓶「ほほほ ほにゅうびん」が商品化されました。2016年8月8日(月)にBABAラボ WEBサイトにて販売を開始し、名古屋の名鉄百貨店や仙台三越等、全国の百貨店でも展開する予定です。



BABAラボ WEBサイト: http://baba-lab.net/





近年、共働き家庭の増加と保育施設の不足を背景に「孫育て」の機会が増えている高齢者と赤ちゃんの安全を考え、哺乳瓶の落下事故や計量ミスを防ぐ工夫を施した、今までにない視点でのデザインとなっています。今回発売する「ほほほ ほにゅうびん」は、産学連携プロジェクトとして学生のデザインで社会的な課題を解決し、多世代での子育てを支援するものづくりに取り組んだものです。





■背景

「孫育て」に関わるシニア世代が増えていますが、老眼等体力の衰えた高齢者に配慮された育児用品は少ないのが現状です。特に哺乳瓶は30代前後の親世代に向けた意匠性が優先され、高齢者にも使いやすい形状とは言えず、使用者の火傷や落下による破損事故等も発生しています。

そこで、20代から80代までの女性スタッフが集い「孫育てグッズ」を製造・販売するBABAラボは、高齢者が使いやすく安全な哺乳瓶のデザイン開発を橋田教授に依頼しました。高齢者の育児参加と多世代での子育て支援を目的とした産学連携プロジェクトとして、2012年よりデザイン工学科プロダクトデザイン領域の学生が卒業研究でのデザイン開発に取り組み、その後は指導教員の橋田教授が商品化までのサポートをしました。





【商品詳細】

商品名  :ほほほ ほにゅうびん

価格   :1,900円(税抜)

容量   :220ml(最大目盛り)

発売日  :2016年8月8日(月)

購入   :BABAラボ WEBサイト( http://baba-lab.net/ )にて購入可能

材料の種類:フード/ポリプロピレン、キャップ/ポリプロピレン、

      乳首/シリコーンゴム、ニップルケア/ポリプロピレン

容量   :220ml(最大目盛り容量)

耐熱温度 :-20~120℃

生産国  :日本





■決め手は「見やすい目盛り」「指先にフィットする形状」

まず、55歳から67歳のシニア女性が新生児人形を用いて5種類の既存品を使用し、調乳と授乳を行ってアンケートを実施する感性評価を行いました。同時に写真と動画も撮影することで、何気ない行為での評価も観察しました。その結果、目盛りの見やすさが哺乳瓶の評価に最も影響すること、手のひらではなく指先で支えるように持つという持ち方の特徴が明らかになりました。

そこで、数パターンのスチールモデルを作成して比較検討し、10mlごとに徐々に長くなる視認性の高い目盛りと、指先に触れる面が多く凹凸が滑り止めになり掴みやすい花型のデザインを採用することになりました。





高齢者が見やすい工夫を凝らした目盛り

https://www.atpress.ne.jp/releases/108854/img_108854_1.jpg



指にフィットして持ちやすい花型の形状

https://www.atpress.ne.jp/releases/108854/img_108854_3.jpg



新しいものに苦手意識を感じやすい高齢者が抵抗を感じない、「ほっ」と安心して使える形状を考察した

https://www.atpress.ne.jp/releases/108854/img_108854_2.jpg







■すべての人が安全に使える哺乳瓶で、社会全体での子育てを推進

橋田教授は「BABAラボは多くのシニア世代の女性が所属しており、デザインを検討するにあたって多大な協力を得ることができました。地域のコミュニティで生まれた課題解決のアイデアを、『心地よさ』を盛り込んだエモーショナルデザインで形にした社会的意義のある商品になりました」と述べています。



「ばばの日」と称し、8月8日よりBABAラボで販売され、名古屋の名鉄百貨店や仙台三越等、全国の百貨店で展開する予定です。高齢者向けの育児用品は、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインであり、今後より進行する超高齢化社会において、新たな価値と魅力を生み出す分野として需要が高まることが予想されます。芝浦工業大学としても、引き続き企業や地域産業と連携したものづくりを通じて課題を解決し、社会に貢献できる人材を育成していきます。
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