『建築学部』誕生・概要
詳細URL: http://plus.shibaura-it.ac.jp/school_of_architecture/
『建築学部』は、生活環境、都市などにおけるさまざまな問題に対し、建築をベースにした知識、技術、哲学を元に新しい時代に相応しい解決策を提案できる人材育成を目的としています。『建築学部』として1学部1学科3コース制を取り、「工学」「建築デザイン」「幅広い教養」の横断的融合による建築教育を実践します。
また、芝浦工業大学としては初めて、豊洲キャンパスでの4年間都心一貫教育を実施します。
芝浦工業大学が創立100周年を迎える2027年に「理工学教育日本一」を実現させるための大学戦略の一環として、「芝浦建築の歴史と伝統」を継承し、未来につながる新しい建築教育の展開をスタートさせます。
■概要
芝浦工業大学 建築学部 建築学科(2017年4月開設)
【1学科3コース制】
・APコース[先進的プロジェクトデザインコース]Advanced Project Design Course
建築の技術をベースに、多様な価値観と国際的な知見で社会の諸問題を自立的に解決するプロジェクトをデザインする。
・SAコース[空間・建築デザインコース]Space and Architectural Design Course
身の回りの空間から住宅、建築などのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインする。
・UAコース[都市・建築デザインコース]Urban and Architectural Design Course
建築から都市、まちづくりなどのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインする。
【修業年限】4年
【取得学位】学士(建築学)
【募集定員】240名
【開設場所】豊洲キャンパス(1-4年次/大学院)
東京都江東区豊洲3-7-5 東京メトロ豊洲駅 徒歩7分
■『建築学部』設置の背景
21世紀の現在、地球温暖化などの世界規模の環境問題から、国内では地震・津波、水害をはじめとする自然災害のほか、少子高齢化、人口減少による生活環境の縮小など、社会を取り巻く課題が山積しています。これらに対応していくため、建設会社や自治体などに限らず、幅広い分野において「建築」をベースとした視野の広い人材が必要とされています。そこで芝浦工業大学は、これまでの延長ではない新しい建築学の枠組みが必要だと考え、既存の建築系学科を統合・再編して、このたび『建築学部』を設置する運びとなりました。
■『建築学部』の特色
【3コース制の特色ある教育】
建築技術をベースに、多様な価値観と国際的な知見で社会の諸問題を解決するプロジェクトをデザインする「先進的プロジェクトデザインコース」、身の回りの空間から住宅、建築などのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインする「空間・建築デザインコース」、建築から都市、まちづくりなどのスケールに重心を置き、幅広い領域の建築技術を総合し、建築・都市・空間をデザインする「都市・建築デザインコース」の3コースを設け、コースごとの特色を明確にします。また、特に「先進的プロジェクトデザインコース」では大学院までの一貫教育を見据えた教育を行います。
【芝浦工業大学初 「豊洲」キャンパスでの4年間一貫教育】
『建築学部』は本学初の豊洲キャンパスでの都心一貫教育となります。開発が急速に進むベイエリア地区「豊洲」は、運河を越えればすぐに門前仲町や月島など伝統的な懐かしい面影を残す街並みが広がります。
歴史と先進性が共存し、多くの建築的研究テーマが潜むフィールドで幅広い知識と感性を養います。
【きめ細やかな教育】
コース制を取りながらも、3年次のプロジェクトゼミと4年次の卒業研究は、所属するコースに関わらず全研究室(10分野29研究室)より選択が可能となります。また、特色ある建築分野を専門とする31名の専任教員の授業を選択できるため、コースに特化した内容だけでなく幅広い知識の習得および、学生の向学心に応じたきめ細やかな教育が可能となります。
【横断的融合による建築教育】
3コースではいずれも数学・物理・化学・英語などの一般科目、設計や構造などの建築基礎の習得を徹底し、建築に必要な知識・技術の土台作りに注力します。また、これらの基礎知識を土台とし、幅広いリベラルアーツ、応用レベルの専門科目を有機的に組み合わせることによって相乗効果が生まれるよう、効果的なカリキュラムを編成します。
【グローバル理工系人材の育成】
現在本学で実施しているヨーロッパやロシア、韓国などでの海外建築研修、交換留学プログラムを充実させ、海外の教員や留学生との課題解決型科目を豊富に配置し、国際的に活躍できる力を身につけます。
■めざす人材育成像
(1) 歴史的発展を踏まえて建築を捉え、現代の建築を取り巻く技術的・社会的問題を理解できる人材
(2) 自然・社会・人間に深く関わる建築に、専門家としてたずさわるための倫理観を身につけている人材
(3) 自然科学や人文社会科学に関する基礎知識と、建築設計や建築技術に関する幅広い専門知識を身につけている人材
(4) 高いコミュニケーション能力をもち、21世紀のグローバル社会で活躍できる国際感覚を身につけている人材
(5) 豊富な教養と幅広い知識を統合・駆使し、建築や都市をめぐる現代的課題を解決できる人材
■90年の[建築教育]の伝統と実績
芝浦工業大学は「社会に学び、社会に貢献する技術者の育成」を建学の精神として、1927年に有元史郎により、東京高等工商学校として創立されました。この実学重視の教育方針により、実用的な知識と技術をあわせもち、高い倫理観と豊かな見識を備える優れた技術者の育成に取り組んできました。
また建築学は創立当時から学科をもち、以来約90年間で輩出した多くの卒業生は、建設会社、建築設計事務所、都市開発、住宅メーカー、官庁、地方自治体のほか、起業やNPO設立などさまざまなフィールドで活躍し、実社会で「芝浦の建築」として評価を受けてきた歴史があります。2017年4月、『建築学部』では、この「芝浦の建築の歴史と伝統」を継承しながら、未来につながる21世紀型の建築教育をスタートさせます。