
酒に酔った状態の元部下で検事だった女性に性的暴行をしたとして、準強制性交罪に問われた元大阪地検検事正北川健太郎被告(67)の第2回公判が27日、大阪地裁(三輪篤志裁判長)で開かれた。2024年10月の初公判から約2年ぶりの審理で、改めて冒頭手続きが行われ、被告は「(女性が)抗拒不能だったことは否認し争う」と無罪を主張した。
被害を訴える元女性検事のひかりさん(仮名)が閉廷後、大阪市内で会見した。初公判で起訴内容を認めながら、約2年ぶりの審理では一転、無罪を主張した北川被告に「自己保身がすぎて腹立たしい。悔しい」と憤りを示した。ひかりさんは被害者参加制度を利用して公判に臨んだ。
初公判では「やっと救われた。尊厳を少し取り戻した」と感じたという。しかし、その後は被告側の弁護活動や検察組織から人権侵害を受け、誹謗(ひぼう)中傷や氏名拡散による二次被害にも遭ったと訴えた。
「大好きだった仕事」も辞めた。PTSDの治療を受けられず症状が悪化。「この2年間は時間が止まったままでした」と振り返った。争点整理や審理の進め方も望んだ形にならず、「とても不安が強い気持ちでこの日を迎えた」と明かした。
北川被告が性交に同意があったと主張したことにも反発。「34年間、検察官を務めてきた北川に対しては恥知らずだなと。最後はこれか、惨めだなという思いで見ていた」と語った。
一方、多くの人の支えでこの日を迎えられたと、支援者に感謝した。「1人の女性、妻として、母として」ほかの誰にも同じ被害を受けさせたくないとの思いを示した。
「闘いの幕が開いたと思った」と、判決まで出廷し続ける意向を表明。今後予定される証人尋問に向け、「被害者のリアルな声を被告と裁判官に直接伝えたい。ただただ分かってほしい、それだけ」と訴えた。【松浦隆司】
