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アフガニスタン現地リポート:新学期始まるも女子110万人には門戸開かれず…教育を受けられない悲しみを訴え


世界の子どもを支援する国際NGOワールド・ビジョンは、冬休みが明けて新学期が始まるにも関わらず、アフガニスタンの女子の多くが学校に戻れないことに心を痛めていることを訴えます。アフガニスタンでは2022年3月23日以降、110万人の女子が教育を受けられずにいます。

アフガニスタン当局の教育省は、2023年3月19日に通達を出し、新学期は3月21日に始まると発表しました。しかし、女子教育が禁止されて1年後に出された今回の通達は、初等教育最終学年である6年生以降の女子教育について明らかにしていません。

現在、アフガニスタンは、女子が初等教育最終学年である6年生以降、義務教育とされている中等教育を含め、終日学校に通うことが禁止されている世界で唯一の国です。

教育省は昨年3月23日に初等教育最終学年である6年生以上の女子の教育を禁止しており、その影響で110万人の女子が学びを続けることができなくなっています。

ワールド・ビジョン・アフガニスタンの事務局長、アスンタ・チャールズは次のように述べています。

「アフガニスタンに暮らす少女たちは、冬休みが終わった後に兄弟が学校に戻るのを見て、自分たちがまだ戻ることが許されていない現実を改めて突き付けられ、悲嘆に暮れています」

「20年前、多くのアフガニスタンの女性は、初等教育でさえも教育を受ける機会がまったくありませんでした。しかし、時代がかわり、娘たちが教育を受け、より良い雇用機会を得て、より良い未来を築くことを夢見ていました。今アフガニスタンで暮らす女子は、彼女たちの母親や祖母が夢見ることさえできなかった夢を目指していたのです。これらの女子の通学を禁止し、教育から遠ざけることは、何世代にもわたるアフガニスタンの女性や女子の夢を破壊することを意味します」

「アフガニスタンはすでに世界最大の人道危機に直面しています。女子が継続して教育を受けられないならば、危機の悪化につながるでしょう。この国では推定870万人が教育支援を必要としています」

ワールド・ビジョンはアフガニスタンで、学校での暴力の撤廃、インクルーシブ教育、そして安全な正規・非正規の学習環境を確保するためのライフスキルを身に付けるための支援をし、その重要性を提唱し続けています。少女たちが教育を受ける権利の強化にも取り組んでいます。

ワールド・ビジョン・アフガニスタンは、教育支援を通じて、アフガニスタン西部の4つの州で活動を展開しています。2021年10月から2022年9月の間に、119,035人以上の子どもと22,640人以上の大人に支援を届けました。具体的には、以下の活動に取り組んでいます。

・地域に根差した教育の場における教育機会の提供
・幼児発達センターにおける就学前教育の提供
・学校運営委員会の設置とその運営支援教員向けの研修
・教員向けの研修

<ワールド・ビジョンとは>
キリスト教精神に基づき、貧困、紛争、災害等により困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。

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