
裁判所の職員が利用する事件情報の管理システムの契約状況を会計検査院が調べたところ、システムを開発した民間企業の成果物が仕様を満たしていなかったにもかかわらず、最高裁判所が検査に合格したとする検査調書を作成して契約金を支払っていたことが判明した。検査院は「会計法令に違反している」とし、支払額計約14億円を不当だと指摘した。
最高裁は、事件情報の管理機能などを持つ裁判所職員向けのシステム「RoootS(ルーツ)」の設計や開発のため、2022年4月に一般競争入札で決まった民間企業と契約を締結。その後もシステム改修契約を結んだ。
検査院が契約状況が適正かを調べた結果、システムが決められた仕様などに適合しているかを確認するテストを終える要件を満たしていなかったり、不完全なマニュアルが納入されていたりした。それにもかかわらず、最高裁の職員は検査に合格したとする検査調書を作成し、計13億8082万円の支払いを済ませていた。
検査院は最高裁に「会計法令を順守して適正な会計経理を行うことについての認識が欠けていた」などと指摘。最高裁の染谷武宣経理局長は「職員に対する教育や指導を徹底するとともに、再発防止に努めたい」とコメントした。【山田豊】
