
米連邦上下両院選や州知事選などを一斉に行う中間選挙は3日、開票作業が始まった。下院選は野党・民主党が優勢で過半数の奪還が有力視され、接戦となっている上院選でも攻勢を強める。トランプ米大統領の支持低迷を背景に与党・共和党は苦戦。トランプ氏は任期後半で厳しい政権運営を迫られる可能性がある。
下院選は早ければ3日夜(日本時間4日昼ごろ)にも大勢が判明する。上院選は両党の勝敗が決するまでに数日以上かかるとの見方がある。
中間選挙は政権に対する「審判」の意味合いもあり、与党にとって逆風となる傾向が強い。2025年1月の第2次トランプ政権の発足後、高関税措置を背景とした物価高騰(インフレ)の再燃や、イランとの戦闘に伴う原油高などを巡って国民の不満が広がる。トランプ氏の支持率は過去最低の水準に沈んでいる。
トランプ氏は10月に入ってから各地で約30回、選挙集会を開催。支持者に「私の名前が投票用紙にあると思ってほしい」と呼びかけ、共和党候補への投票を訴えた。だが、南部テキサス州など共和党が伝統的に優勢だった保守地盤でも苦戦は続き、局面打開にはつながっていない模様だ。むしろ、米メディアによると、政権に不満を抱く不支持層を刺激し、民主党を勢い付かせた可能性がある。
民主党は、退任から10年近くたっても党内の人気が根強いオバマ元大統領の手を借りて攻勢を強める。オバマ氏は選挙集会で「この政権の愚かさを少しでも抑え込むための最後のチャンスだ」と訴え、政権批判票の掘り起こしに注力した。
下院(定数435)の改選前議席数は共和党(無所属1議席を含む)219議席、民主党214議席、欠員2で、全議席が改選となった。選挙分析機関「クック・ポリティカル・リポート」(CPR)の事前分析は、民主党は過半数(218)の議席を上回る227~240議席を獲得すると予測した。
一方、上院(定数100)の改選前議席は共和党53議席、民主党47議席(無所属2議席を含む)で、補選を含め35議席が改選となった。競り合う展開となっており、CPRは全体の勝敗を左右する7州が接戦としつつ、「民主党がわずかに有利」と分析している。
共和党は50議席を確保すれば、上院議長を兼ねるバンス副大統領の決裁票を含めることで主導権を維持することが可能だ。民主党は現有議席から4議席上積みし、51議席を獲得すれば主導権を掌握できる。【ワシントン金寿英】
