任期満了に伴う那覇市長選は25日、投開票され、無所属現職の知念覚(さとる)氏(63)=自民、日本維新の会、国民民主、公明、立憲民主、地域政党・沖縄社会大衆(社大)推薦=が、無所属新人で新日本婦人の会県本部会長の久手堅(くでけん)幸子氏(74)=共産、社民推薦=ら3人を破り、再選を確実にした。与野党相乗りの推薦に加え、9月の沖縄県知事選で初当選した古謝玄太知事の支援も受けて選挙戦を優位に進め、プレミアム付き商品券を配布した物価高対策などの実績を訴えて支持を広げた。
市内の米軍那覇港湾施設(那覇軍港)を北隣の浦添市沿岸部に移設する政府の計画を巡っては、知念氏は返還跡地利用を推進するとして早期移設を主張し、久手堅氏は環境や景観を破壊するとして移設反対を掲げた。軍港移設問題は、現在進められている環境アセスメント(影響評価)の進行状況次第で、次期任期中に古謝知事が移設に向けた埋め立て工事を承認するか判断を問われる可能性がある。
しかし、移設に反対する社大や、反対派の支持者を抱える立憲が知念氏を推薦したことで対立軸がぼやけ、論戦は深まらなかった。社大の高良鉄美・中央執行委員長は「市長の権限が限られる中で、移設問題は主要な争点とは言えず、知念氏の当選が賛成の民意を意味するものではない」と語った。
知念氏は那覇市職員や副市長を経て、2022年に自民と公明の推薦を得て初当選した。【平川昌範、喜屋武真之介】
