
米CNNテレビは6日、トランプ米政権が中国と互いの核施設への視察を開始する案について非公式に協議していると報じた。米政権は中国やロシアと核軍縮に向けた枠組みが必要だとの認識だが、中国はこれまで参加に否定的な姿勢を示してきた。今回の提案は中国側から持ちかけたといい、CNNは関係者の話として、中国が合意につながる信頼醸成に前向きになっている可能性を伝えた。
CNNによると、中国が今年、相互訪問について提起した。中国が米エネルギー省の国立研究所を訪問し、米国は中国の同等の施設を訪れる案が協議された。米側は核実験場への訪問に関しても話し合う用意があるという。
ただ、現状の協議は当局者間の予備的なもので、9月にワシントンであったトランプ大統領と中国の習近平国家主席との会談でも議題にはならなかった。米側は年内にさらに2回開催される可能性がある習氏との首脳会談で実現に向けて働きかける方針だ。
核軍縮を巡っては、米露の合意である「新戦略兵器削減条約(新START)」が2月に失効した。トランプ氏は中国も含めた新たな枠組みの必要性に繰り返し言及。米側によると、9月の習氏との会談でも取り上げた。
スウェーデンの「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)」によると、1月時点での核弾頭保有数の推計は、米国5042発▽ロシア5420発▽中国620発。中国は近年急速に核弾頭の保有数を増やしている模様で、米国防総省によると、中国の保有数は2030年までに1000発を超える見通しだ。【ワシントン松井聡】
