
バルト3国の一つ、リトアニアの議会は6日、核兵器の国内配備を禁止する条文を削除する憲法改正の議案を賛成多数で可決した。憲法改正には、2度の投票でそれぞれ議員141人のうち94人以上の賛成で可決する必要があり、投票は少なくとも3カ月の間隔を空けなければならない。2度目の採決は来年1月12日に実施される予定。
採択時は旧ソ連部隊の撤収目指し
この日の採決には議員130人が参加した。賛成は106人で反対は18人だった。6人は棄権した。リトアニア公共放送LRTは、憲法改正によって「同盟国の核兵器がリトアニアに配備される道が開かれる可能性がある」と伝えた。
リトアニアの憲法は「大量破壊兵器及び外国の軍事基地は領土内に存在してはならない」と規定する。憲法が採択された1992年は、旧ソ連(ロシア)の部隊が駐留しており、部隊の撤収を目指して規定が盛り込まれた。議案はこの規定を全面的に削除する内容。反対した議員らは国民投票の実施を求めた。
フィンランドも法改正
ユオザス・オレカス議長は9月16日、毎日新聞の取材に「北大西洋条約機構(NATO)の東方防衛を担う国として、我々はロシアの脅威を真剣に受け止めている。規定は現在と全く異なる状況で制定された。NATO加盟国でこのような憲法の制約があるのは我々だけだ」と説明していた。
その上で「我々は国内に核兵器の配備を考えているわけではない」と強調。「抑止力を強化し、憲法が同盟国と協力して行う安全保障上の決定を妨げないようにしなければならない」と憲法改正の意義を訴えていた。
ロシアの脅威の増大を背景に、北欧のフィンランドも6月に法改正をして自国への核兵器持ち込みを可能にしている。【ブリュッセル鈴木一生】
