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北九州市立美術館で緻密なドローイング作品展 11年かけた大作も


 北九州市内を拠点に活躍する現代アーティスト、阿部幸子さんのドローイング作品展が戸畑区の市立美術館で開かれている。11年以上かけて制作された縦10メートルの大作は完成しての公開が初めてといい、ボールペンなどで描かれた圧巻の緻密さが来場者の目を楽しませている。

 気鋭作家の作品を紹介する展示企画シリーズとして催され、阿部さんの「線」を軸とした表現に焦点を当てた展示は初開催という。

 奈良県出身の阿部さんは紙をハサミで細く切り続けるパフォーマンス作品「Cut Papers」で国際的に高く評価されている。今回はもう一つの創作軸となる線画作品を紹介。ボールペンや万年筆で描いた20点が並ぶ。幅1~1・5ミリの小さな楕円(だえん)形模様で画面を埋め尽くすのが特徴だ。

 中でも縦10メートル、横1・5メートルの大型作品「Drawing Works♯11」は、2009年8月に着手し、21年5月末に完成した大作。11年9カ月半にわたり、1日5時間の制作を続けて描き上げたという。反復して連なる模様から、長い時間の集積が伝わる。

 美術館学芸係長の重松知美さんは「♯11はイギリス滞在中と帰国後に制作した部分で色味の濃淡が異なっている。作者の心情の変化を感じてもらえれば」と話している。展示は12月27日まで。観覧料は一般300円など。【橋本勝利】

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