
「紀州のドン・ファン」と呼ばれ、2018年に死亡した和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん(当時77歳)の遺言書の効力が争われた訴訟で、最高裁第3小法廷(沖野真已裁判長)は9月30日付で親族側の上告を棄却する決定を出した。全財産を田辺市に寄付するとした遺言書を有効とした1、2審判決が確定した。
裁判官5人全員一致の判断。小法廷は「上告理由に当たらない」とだけ述べた。野崎さんは18年5月に急性覚醒剤中毒で死亡した。野崎さんを殺害したとして殺人罪で起訴され、1、2審判決で無罪となった元妻=検察側が最高裁に上告中=は遺言書の無効確認を求めた親族の中に含まれていない。
遺言書は13年2月8日付で、白色無地の紙に赤ペンで「いごん 個人の全財産を田辺市にキフする」と記載され、日付や署名、押印もあった。市は19年に遺産を受け取ると発表。遺産は約13億円超とされる。【安元久美子】
