
厚生労働省によると、2025年の北海道の「合計特殊出生率(概数)」が過去最低の1・00で全国で2番目に低くなった。合計特殊出生率は15~49歳の女性の年齢別出生率を合計したもので、「一人の女性が一生の間に生む子どもの平均人数」の指標の一つとされる。
厚労省によると、25年の出生率の全国平均は1・14。全国で最も低い東京都の0・96に次いで、北海道と宮城県が2番目に低かった。道によると、北海道の出生率は1967年から全国平均を下回っている。
道内の少子化が顕著な背景について、道の担当者は、札幌や道外など都市部への人口集中が顕著なことに関連した未婚化・晩婚化に加え、全国に比べて核家族化が進んでいること、雇用環境の整備が不十分であることなど「複合的な要因が考えられる」と説明する。
道による2025年の道民意識調査では、理想とする人数の子どもを持てない理由として「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」を挙げた人が54・2%で最も多く、経済的負担感の大きさが直接的な要因の一つとして浮かび上がる。
アンコンシャスバイアスも
九州に比べて北海道や東北の出生率が低い「西高東低」の傾向の要因を探るのは、日本総研調査部の藤波匠主席研究員だ。
藤波さんによると、北海道や東北では「家事、育児、介護は女性の仕事」といった無意識の思い込み(アンコンシャスバイアス)の存在に気づいている男性が女性を大きく下回る。
この点に注目する藤波さんは「夫婦間の認識のずれによって子どもを持つことへの合意が得られにくくなっているのではないか」と分析している。【森原彩子】
