
赤字が続く郵便事業について、Q&A形式で分かりやすくまとめました。
Q 夏休みの宿題で先生に暑中見舞いを出したよ。大人もやっているの?
A 残念ながら、暑中見舞いや年賀状を出す代わりにメールやSNSのあいさつですませる人が増えています。デジタル化に加え、人口減少もあり、郵便を利用する人は縮小しています。郵便物数は2001年のピーク時にくらべて半分以下に減っています。
Q それで郵便局はやっていけるのかな。
A 日本郵便の郵便事業は22年度以来赤字で、同じ日本郵政グループのゆうちょ銀行やかんぽ生命保険からの交付金が頼りです。営業費用の7割超を占める人件費は上昇傾向で、何もしなければ今後も赤字が続く見込みです。
6月に成立した改正郵政民営化法では年650億円規模の新たな交付金を投入する一方で、郵便事業の持続的運営に向けた対応策を検討するよう国に求めました。このため総務省が8月に設置した有識者会議では、郵便サービスの水準引き下げも視野に議論し、27年夏にも取りまとめる方針です。
Q サービスが悪くなるっていうこと?
A 配達する頻度を引き下げたり、全国約18万本のポストの数を減らしたりするかどうかも焦点となる見込みです。サービス水準は郵便法などで定められているため、最終的には法改正に至る可能性もあります。
Q 不便になったらいやだけど、仕方がないのかな。
A 需要減少に伴う水準の見直しは世界的な傾向です。総務省のまとめによると、英国は安価な郵便の配達を週6日から平日隔日に移行することを決めたほか、デンマークのように全国一律の「ユニバーサルサービス」としての義務を撤廃した国もあるようです。日本はユニバーサルサービスとしての郵便事業を維持する方針です。みんなが納得できる結論が出ればいいですね。【渡辺暢】
