
外国人であることを理由に生活保護申請を却下したのは違法だとして、慢性腎不全で療養中のガーナ国籍の男性(36)が千葉市に生活保護の適用を求めた訴訟で、最高裁第2小法廷は9日付で男性側の上告を棄却する決定を出した。保護対象を国民と定めた生活保護法の規定を「合憲」と判断し、男性側を敗訴とした1、2審判決が確定した。
裁判官4人のうち3人が賛成した。決定は「上告理由に当たらない」とだけ述べ、憲法判断には踏み込まなかった。検察官出身の三浦守裁判長は「生活保護法が療養中の外国人を支給対象から除外している部分は違憲で無効」とする反対意見を述べた。
国民の生存権を保障した憲法25条に基づき生活保護法は対象を国民と明記。最高裁は2014年に「外国人は生活保護法に基づく受給権を有しない」との判断を示している。
一方で、事実上の保護を行う行政措置として、適法に日本に滞在する永住者や定住者、その配偶者、在日韓国人などの特別永住者、難民については人道上の観点から支給されている。24年度の月平均では、外国人が世帯主の受給は4万7332世帯だった。【安元久美子】
