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行政初主導の赤ちゃんポスト 専門家、法整備議論の後押し期待


 大阪府泉佐野市が、行政主導では全国初となる赤ちゃんポストの開設を目指している。

 市内の医療機関に2027年度内に開設する予定で、一部の病院関係者らに限り身元を明かして産む「内密出産」にも対応する。

 赤ちゃんポストや内密出産に詳しい大阪医科薬科大の阪本恭子教授(倫理学)は「泉佐野市の取り組みが軌道に乗れば、行政の実践例ができる。他の自治体の導入へのハードルが下がる」と語り、子どもを育てられない事情を抱えた妊婦への支援拡大につながると評価する。

 阪本教授は「人事異動などで赤ちゃんポストの担当者が短期間で交代することのない、継続的な支援体制を構築することが重要だ」と語る。

 予期せぬ妊娠に悩む女性が安心して相談でき、支援先を分かりやすく周知するなど、利用者の信頼を得られる組織運営ができるかが成功の鍵になると指摘する。

 さらに、行政が赤ちゃんポストの運営に携わることで、長年の法的課題の見直しや里親制度など母子の支援策が拡充する可能性もあるとしている。

 赤ちゃんポストは熊本市の慈恵病院が2007年に全国で初めて開始。25年には東京都の賛育会病院も始めた。

 しかし、特定の医療機関の努力の上に成り立っているのが現状で、妊産婦の相談体制の強化や、医療機関・自治体への支援など多岐にわたる課題が残されたままだ。

 子どもが出生の経緯などを知る「出自を知る権利」の保障など法的課題もあり、これらの解消に国が関与すべきだとの声は与党内でも強まっている。

 自民党のプロジェクトチーム(PT)は6月に支援策の論点を整理。親の氏名や住所などの身元情報の管理について、当面の対策として公証役場を活用して出自を知る権利を保障する案を示した。

 日本維新の会も泉佐野市の開設予定を受け、国に制度化を働きかけるためのPTを設置して議論を始めた。【芝村侑美】

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