
「なら国際映画祭2026」が19~23日、奈良市のならまちセンターなどで開催される。映画祭のメインで世界の若手監督が競う「インターナショナルコンペティション」では、81カ国・地域279作品の応募から厳選された8作品が上映される。学生映画コンペティションは74カ国・地域1159作品から10作品が披露される。テーマは「クロス」。分断された世界が交差し、つながるようにとの意味を込めた。【大川泰弘】
東大寺でレッドカーペット
映画祭は平城遷都1300年の2010年に始まった。映画監督の河瀬直美さんがエグゼクティブディレクターを務める。隔年開催で今回は9回目になる。
インターナショナルコンペティションの審査委員長は、「007 慰めの報酬」で注目を集めた俳優、オルガ・キュリレンコさん。「映画界の新たな、たくましい才能と創造性に出会えることを心から楽しみしている」とのコメントを寄せた。
2部門のコンペのほか、イタリア映画の特別プログラムでは、120年前のサイレント映画からイタリア映画史を代表する名作を上映。また、カンヌ国際映画祭の招待作品として、短編部門でパルムドール(最高賞)に輝いた「フォー・ザ・オポーネンツ」など短編4作品を上映する。
19日午後7時、東大寺大仏殿前で「祈りのレッドカーペット」を6年ぶりに開く。俳優や関係者が練り歩く。
次世代の映画人を育成する企画として県内出身の大学生、梅本侑伽さんが監督を務めた「袖ふきかへしても」が上演される。20日午前10時から、ならまちセンターで。地域住民やプロの映画製作スタッフの協力を得て明日香村で撮影された。観覧1000円。
国際コンペ作品と特別上映作などを観覧できる全日フリーパスは5000円。個別は1作品1000円。短編の多い学生コンペは数作品1組で1000円。購入は専用サイトから。
河瀬さんは「テーマの『クロス』は前回の『ダイアログ・ウイズ』に続く流れ。分断をつなぐには対話が必要になる。奈良はシルクロードを通じた文化交流の最終地点。分断をつなぐ一端を担えればと思う」と話した。
なら国際映画祭 上映作品
■インターナショナルコンペティション
ビカミング・ヒューマン(ポーレン・リー、カンボジア)
ハナミ(デニース・フェルナンデス、スイスなど)
ダンス・ウィズ・レインボー(リー・イーシャン、台湾)
マリカ(ナタリア・ウヴァロワ、カザフスタンなど)
ファンタジー(ククラ、スロベニアなど)
ショート・サマー(ナスティア・コルキア、ドイツなど)
1001フレーム(メルヌーシュ・アリア、イランなど)
ウィンド・リコイルズ―風が吹き戻るとき(シャオ・シャオ、中国)
■学生映画コンペティション
ランニング・エランズ(マックス・コラー、オーストリアなど)
Recorded at the Hotel(笠原一輝、日本)
グリーン・オーシャン(チォン・ヂァン、中国など)
階段の下で(小野遥香、フランス)
ミスディレクション(何英傑、日本)
さまよう(萩原護、日本)
自由研究「マイファミリー」(岡本祐一郎、日本)
訳:it′s okay to be quiet(フィリップ・ヤクボフスキ、ポーランド)
ヤクブ(ココブ・ゲブレハウェリア・テスファイ、インドなど)
null(中村彰太郎、日本)
作品名(監督名、製作国・地域)
