
大規模な森林火災が続くインドネシアのカリマンタン島で、意識を失ったオランウータンが救出され、酸素吸入や点滴による治療を受けた。
救出されたのは推定約20歳の雄。8月30日朝、西カリマンタン州クタパン県のアブラヤシ農園で、農民が地面でもがいているのを見つけた。16日には元気に動き回る姿が確認されていたが、保護団体の獣医師らが駆けつけたときには意識がなかった。
インドネシア語で「森の人」と呼ばれるオランウータンの意識を失わせたのは森林火災にともなう煙だ。
周辺では火災が発生し、煙が立ち込めていたほか、水場もなかった。林業省などによると、大きなやけどはなかったものの、呼吸障害や嘔吐(おうと)の症状が見られた。獣医師らは鼻から酸素を送り、アブラヤシの枝につるした点滴で水分を補給した。
インドネシアでは、カリマンタン島などで森林火災が深刻化しており、今年1~7月に全国で少なくとも20万2000ヘクタールが焼失した。保護団体によると、西カリマンタン州では、火災の影響で救出されたオランウータンが8月だけで7頭に上った。【バンコク小泉大士】
