
経済産業省は7日、日本に輸入する原油や石油製品について、調達先の多角化に取り組む石油元売り業者などに対し、交付金支給のための制度を検討していくことを明らかにした。
ホルムズ海峡を経由せずに輸入したケースで、海峡を通過した時より余計に輸送費や保険代がかかった場合、その差額が支払われる。
中東情勢が今春に緊迫化する前、日本は原油の約9割を中東から輸入。そのほとんどが、ホルムズ海峡を経由していた。
だが、緊迫化後はホルムズ海峡が事実上、封鎖されている。このため、国内で備蓄されていた原油を放出したり、米国などからの輸入量を増やしたりして、必要な分を確保してきた。
こうした状況を受け、経済産業省資源エネルギー庁は7月下旬、石油などの供給態勢を強じん化させるため、有識者らによる作業部会を設けて初会合を開催。今月7日に2回目の会議が開かれた。
会議で示された新たな交付金制度案によると、石油元売り業者はまず、経産相にホルムズ海峡を経由しない輸入計画を提出する。経産相に計画が認定された後、制度を運用する独立行政法人「エネルギー・金属鉱物資源機構」に応募して交付金を受け取る仕組み。
交付金の原資は、機構が石油元売りや商社などから徴収する。経産省は今後の議論などを踏まえて、制度の具体的な仕組みを設計していく。
政府は今月末までに、エネルギー需給の態勢の強じん化を図るための総合計画を立てることにしている。計画でこの交付金制度にも触れる見通しだという。【秋丸生帆】
