
鉄道の有料座席指定サービスについてQ&A形式で分かりやすくまとめました。
Q 関西の鉄道で「必ず座れる」サービスが人気なの?
A 運賃の他に追加料金を払って指定席を確保するサービスですね。6月には近畿日本鉄道(近鉄)が、大阪と吉野(奈良)を結ぶ南大阪線で「すわれ~る」と題したサービスを始め、平日・帰宅時間帯の急行の一般車両に指定席(300円)を設けました。1日1本で、乗車率は平均で9割を超えているそうです。
関西では、京阪電鉄が2017年、京都と大阪を結ぶ路線で全席指定の専用車両「プレミアムカー」を導入しました。一般車両とつないで運行しています。通勤・通学客や外国人観光客に好評で、指定席料金の収益は年々増え、26年度は14億円を見込んでいます。JR西日本や阪急電鉄でも同種のサービスがあり、阪神電鉄も来春導入予定です。
Q 関東にもあるのかな?
A 実は関東が先行していて、東武鉄道は08年、東京・池袋から埼玉に向かう東上線の下りで「TJライナー」の運行を始めました。側面に席が並ぶ「ロングシート」が、ラッシュ時には通路を挟んで2人掛け席が並ぶ「クロスシート」に転換し、乗車券・定期券の他に着席整理券を購入すれば席を確保できる車両でした。これが好評で、その後、関東の他の鉄道会社の通勤路線にも広がりました。
Q 最近、関西でも広がっているのはなぜ?
A 交通経済学が専門の水谷淳・明治大准教授は、主な理由として次の3点を挙げます。京阪の成功で乗客の「確実に座りたい」というニーズが顕在化したこと。また、新型コロナ禍以降のリモートワークの広がりで通勤利用者が以前に比べて減る中、座席指定料金の追加は国の認可が要らず、増収策として導入しやすいこと。スマートフォンの普及でネット予約が容易になったことも大きいようです。【国本ようこ】
