
米国とイスラエルの軍事作戦で殺害されたイランの前最高指導者アリ・ハメネイ師の国葬は6日、テヘランで3日間の日程を終えた。現地メディアによると、参列者が殺到したことで4万8000人以上が医療処置を受けたが、当局は大きな混乱や治安上の問題はなかったとしている。
6日はハメネイ師のひつぎを載せた車が大規模な葬列をなしてテヘランの街中を行進。イランのペゼシュキアン大統領ら複数の政権幹部も姿を見せ、数百万人の群衆が街を埋め尽くした。7日にはイスラム教シーア派の聖地・中部コムで葬儀が行われ、隣国イラクでの式典を経て9日にハメネイ師の故郷であるイラン北東部マシュハドに遺体が埋葬される。
中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」などによると、1989年に執り行われた初代最高指導者ホメイニ師の葬儀では参列者が押し合いになり、10人が死亡、1万人以上が負傷した。2020年に米軍が殺害したイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の葬儀でも、南東部ケルマンで群衆が折り重なるように倒れ、数十人が死亡する事態となった。
今回のハメネイ師の葬儀では参列者が2000万人に上るとも推計されており、混乱が懸念されていた。
ハメネイ師は2月末、テヘランの邸宅敷地内で空爆を受けて死亡。後継として最高指導者に就任した次男のモジタバ師はこれまで公の場に姿を見せておらず、国葬行事に参列するかが注目されている。【カイロ古川幸奈】
