
児童8人が殺害され、15人が重軽傷を負った大阪教育大付属池田小学校(大阪府池田市)の乱入殺傷事件から8日で25年になる。犯人が校内に侵入して児童らを襲撃した前代未聞の事件は、学校の安全を見直す契機となった。事件を教訓に安全対策やマニュアルの整備などが進められたが、四半世紀が経過した今も課題は残されている。
事件は2001年6月8日に発生。当時37歳の宅間守元死刑囚=04年に執行=が校内に乱入し、包丁で児童らを次々に襲った。1年生の男児1人と2年生の女児7人が死亡し、児童13人と教員2人が重軽傷を負った。
事件は社会に衝撃を与え、校門の閉鎖や防犯カメラの設置、登下校時間帯のパトロールなど学校の安全対策を強化するきっかけとなった。
事件を受け、09年には各学校で安全教育や研修などを定めた安全計画の策定と危機管理マニュアルの作成が義務付けられた。
文部科学省が23年度に全国の国公私立の小中高校や幼稚園に対して行った調査では、安全計画は98・8%、マニュアルは99・5%が「策定・作成済み」と回答した。
一方、防犯カメラの設置は64・6%、警備員の配置は8%にとどまる。計画の内容は各学校の裁量に委ねられており、どこまで実効性が確保されているかは不透明な部分も多い。
文科省の担当者は「マニュアル、安全計画ともに100%の策定を目指したい。各校の実情に合わせた見直しやハード面の一層の整備を進めてほしい」としている。【北村秀徳】
