
政府は15日、国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定に向けた「総合的な国力から安全保障を考える有識者会議」の初会合(4月27日)の議事要旨を公表した。出席者からはミサイル垂直発射装置(VLS)搭載原子力潜水艦の開発・導入を求める意見や、防衛費増額に伴う税負担増への国民の理解の重要性を強調する意見などがあった。
議事要旨や参考資料によると、早稲田大の遠藤典子教授は「戦略部隊の中核策」として、VLS搭載原潜を開発・導入すべきだと主張。一方で、原潜導入には原子力の平和利用を定めた原子力基本法など「法的・政策的な論点が残る」とも述べた。
3文書の改定を巡っては、防衛費の増額も大きな論点となる。出席者からは「今回のプロセスは国民に、より大きな負担をお願いすること」になるとして、税負担増などへの理解が必要だとの意見も出た。
ドローンなどの無人アセット(装備品)の重要性を指摘する声も相次いだ。小泉進次郎防衛相は「自衛隊を世界一無人アセットを駆使する組織に変革していかなければいけない」と強調。無人アセット能力強化のため、スタートアップ(新興企業)や学術分野との連携を強化する考えを示した。
今後の有識者会議では非核三原則の見直しや核共有が論点になる可能性がある。出席者からは「核を含む、日米同盟の拡大抑止の実効性の向上は重要な検討課題の一つ」との発言もあった。【遠藤修平】
