
奈良時代の726(神亀3)年の創建とされる大分(だいぶ)八幡宮(福岡県飯塚市大分、井上一徳宮司)の氏子ら有志が、荒廃した境内設備の改修資金をインターネット上で募るクラウドファンディング(CF)を実施している。支援の募集期間は17日午後11時まで。
大分八幡宮は、全国に4万以上ある八幡宮の総本社、宇佐神宮(大分県宇佐市)の五所別宮筆頭に位置づけられる名社。秋の放生会(ほうじょうや)で奉納される獅子舞(県無形民俗文化財)は、江戸時代に村人15人を京都の石清水八幡宮に派遣して習得させたものとされ、周辺地域の獅子舞の源流となっている。
地域の人々の心のよりどころとして長い歴史を刻んできた八幡宮だが、過疎と少子高齢化が加速する中、氏子はこの20年で4割近く減少。祭礼の担い手不足も年々深刻化する。
CF実施の発端は、氏子総代会の岩永潔会長(68)と別の氏子との間で交わされた、境内にあるトイレを巡る雑談だった。かつて地元の小学校の子どもたちは遠足で神社を訪れたが、くみ取り式のトイレを嫌って今は外されている。9月には放生会と創建1300年の記念行事を予定しており、「まずは屋外トイレをどうにかしよう」と、岩永さんら有志7人による「大分八幡宮奉賛会」を発足させ、3月からCFによる支援呼びかけを始めた。
4月30日現在、221万3000円が集まり、目標額の300万円まであと一歩。岩永さんは「大分八幡宮は筑豊の財産。歴史と地域の文化を次の世代につなぐためぜひご協力を」と呼びかける。寄付の申し込みほか詳細はCFサイト「レディーフォー」で。【松本昌樹】
