
20日午後4時52分ごろ、青森県で震度5強を観測した地震により、津波警報や注意報が発表された地域では、高台に避難するなどした住民らが状況を確認しながら不安そうに過ごしていた。
気象庁は北海道太平洋沿岸中部、青森県太平洋沿岸、岩手県に津波警報を発表。北海道太平洋沿岸の東部と西部、青森県日本海沿岸、宮城県、福島県に津波注意報を出した。
岩手県釜石市の薬師公園には、地震発生後すぐに近くの大型商業施設などから避難する人が集まった。津波警報発表を知らせるサイレンが鳴り響く中、スマートフォンで連絡を取ったり、地震や津波の状況を確認したりしていた。
妻や友人と5人で大型商業施設内のカラオケ店にいた同県山田町の男性(35)は「15年前の東日本大震災ほどではなかったが、強い揺れだった」と振り返り、「津波警報が解除されるまでしばらくここから動けないだろう。自宅が海のすぐなので心配だ」と顔を曇らせた。
一人で避難してきた70代男性は、東日本大震災の時には公園そばの自宅2階に上がって無事だったという。男性は釜石湾に視線を向けながら「最初の押し波も怖いが、引き波はもっと怖い。しばらく避難が続くことを覚悟している」と話した。
岩手県久慈市の50代の男性会社員は、「久慈港は会社から50メートルぐらい離れたところにあるが、海水面が少し引いているようだった。第1波は低かったようだが、第2波、第3波が心配だ。帰宅途中には普段よりも道が混んでおり、車で避難しているのだなと思った」と話した。
仙台、釧路でも進む避難
避難所が開設された仙台市若林区の七郷中学校に、長女とともに歩いて避難した松元ユリ子さん(84)は夜間の寒さに備え冬着を身につけ注意報解除を待った。「自宅で書き物をしていたら、突然携帯電話やテレビの警報が鳴ってびっくりした。揺れはそれほどでもなかったが、震災の経験もあるから万が一を考えて避難した。体も悪くなり、歩いてくるのは大変だ」とため息をついた。
津波注意報が出た北海道釧路市では避難所は開設されていないが、市役所本庁舎に隣接する防災庁舎5階に10人ほどが自主避難した。
沿岸部に住む66歳の女性は自宅から近い高台の公園に避難した。「揺れは感じなかったが、テレビのニュースで注意報を知ったので大事なものだけ持って坂を上がってきた」と語った。公園内の展望台に上がって心配そうに海を見つめていた60代の男性は「(注意報が)解除されるまでは落ち着かないね」と話していた。【奥田伸一、佐藤岳幸、遠藤大志、平山公崇】
