
SBIホールディングスとの資本業務提携を2025年末に解消した筑邦銀行の鶴久博幸頭取に、今後の経営方針を聞いた。
――17年からSBIと業務提携を始め、20年には資本提携に発展しました。提携関係の評価と今後の方針を聞かせてください。
◆(業務の現場には)実務的に優秀な(SBIの)人材が大勢いて、ものすごく刺激になった。提携解消は非常に残念だが、自分たちの成長につながったので、(提携したこと自体に)後悔はない。業務の提携解消で、顧客には迷惑をかけないようにしたい。具体的な方策について今は言えないが、提携業務は今後も当行で続ける方針だ。
――筑邦銀の強みは?
◆行員のまじめさ、誠実さだ。顧客にしっかりとしたサービスを提供し、その収益を地域に還元してきた。徹底的に顧客に向き合い、1対1の関係を作っている。大手銀行はデジタル化を進めているが、当行は渉外対応を増やしており、大手行の顧客がじわじわと当行に移ってきている感触もある。現場にこそ、当行の優位性がある。AI(人工知能)などデジタルを駆使するが、メインはやはり対面営業だ。自分たちの足を使ってしっかり汗をかく。
――具体的な方策は?
◆人材育成を徹底し、現在7人いる経営学修士(MBA)を20人に増やす。顧客のライフプランなどを提案できるように、全行員にファイナンシャルプランナー(FP)の資格を取得してもらう。頑張ったら賃金が上がる仕組みを作る。収益力や企業価値の向上、人材育成をしっかりやれば、どんな環境にも対応できる。必要とされる銀行、最初に相談される銀行になる。少数精鋭でもっと前を向いた組織にする。5年後も10年後も自主独立でやっていく自信はある。【聞き手・中園敦二】
