
高市早苗首相は7日、イラン情勢の緊迫化で安定調達への懸念が強まる原油の確保について「備蓄放出量を抑えながらも、年を越えて石油の供給を確保できるめどがついた」と説明した。首相官邸で記者団に語った。
首相は「(事実上の封鎖が続く)ホルムズ海峡を通らないルートでの調達に最大限注力している」と説明。中東、米国などからの調達を増やした結果「4月に前年実績比で2割以上、5月には過半の代替調達にめどがついた」とした。特に米国からの5月の調達量は「前年比約4倍」に拡大する見通しだとし、国内の石油備蓄も約8カ月分あることから少なくとも年明け分までの原油を確保する見通しが立ったと指摘。「代替調達率を更に引き上げるべく、産油国への働きかけ強化などに官民連携で一層取り組み、原油の安定供給に万全を期す」と語った。
一方で、一部では供給の偏りや流通の目詰まりが生じているとし「医療、交通などの重要施設に対する燃料油の供給については、卸事業者を挟まず、直接販売するよう元売り事業者に要請した」と語った。
国民への節約要請については「重要物資の需給や価格など足元状況を把握しながら、長期化も見据えて、あらゆる可能性を排除せずに臨機応変に対応していく」と述べるにとどめた。
中東情勢の悪化を受けた補正予算の編成に関しては「必要があれば本日成立した今年度予算の予備費も活用できる」とした上で、「今すぐに補正予算の編成が必要な状況とは考えていない」と語った。【大野航太郎、安部志帆子】
