
東日本大震災は日本における戦後最も深刻な複合型災害だった。震災発生後、台湾の人々は直ちに大規模な支援活動を展開し、義援金は世界トップとなる約68億5000万台湾ドル(当時のレートで200億円以上)にも達した。これがきっかけとなり、台湾と日本の友情は急速に深まり、東日本大震災が台日関係の運命の分かれ目となったと見る人も多い。
今でも日本の方からよく「台湾人はどうしてそんなに多額の義援金を日本に届けたのか」と聞かれることがある。これはおそらく台湾の恩返し文化と関係している。1999年に台湾中部で地震が発生したとき、日本はいち早くレスキュー隊を台湾に派遣し、心温まる人道支援を提供してくれた。そこで東日本大震災が発生したとき、台湾人はすぐに恩返しのための行動を起こした。あちこちで「日本頑張れ!」というメッセージを書き、被災者との連帯の意を示した。日本では台湾こそが真の友だと、台湾への理解も深まった。
台湾と日本は困ったときに助け合う関係が形成され、世界における友好関係の最良の模範となっている。新型コロナウイルスが猛威を振るったとき、台湾は日本に200万枚のマスクを届け、日本政府は台湾に420万回分を超えるワクチンを提供してくれた。
大震災から10年がたった21年3月に中国は台湾産パイナップルを禁輸にしたが、多くの日本人が「恩返しする時が来た」と口にし、安倍晋三元首相の呼びかけもあり、台湾産パインを大量に買ってくれた。今では日本が台湾産パインの最大輸出市場となった。
台湾は日本の多くの地方自治体と友好交流協定を締結。また、多くの台湾人は観光を通じて大震災の復興を応援している。東北6県における25年の外国人宿泊客は277万2360人で、前年比21・8%増加し、最高記録を更新。そのうち台湾人は2年連続で約半数を占め、トップとなっている。
台日間の民間交流が緊密になり、経済、貿易、サプライチェーン分野の関係強化が促進されている。今後も地球気候変動や地政学的リスクなどの問題に向き合う際に必要に応じて緊密に協力し、世界の災害レジリエンス(回復力)の模範となるモデルを構築していきたい。(寄稿)
