
イランの核開発を巡る米国とイランの協議は17日、スイス・ジュネーブで2回目の交渉が行われる。前回より踏み込んだ議論が交わされるとみられ、交渉が本格化する見込みだ。軍事的緊張が続く中、双方が妥協点を見いだせるのかが焦点だ。
6日の協議と同様、米側はウィットコフ中東担当特使やトランプ米大統領の娘婿クシュナー氏、イラン側はアラグチ外相らが出席する。
米国がイランのウラン濃縮の放棄に加え、ミサイル開発の制限や中東各地の親イラン武装組織への支援停止を求めているのに対し、イランは議題を核問題に絞りたい考えで、隔たりは大きい。
イランのファルス通信によると、ガンバリ外務次官(経済担当)は15日、合意を持続可能なものにするには「米国が経済的利益を得られるようにするのが不可欠だ」と述べた。1回目の交渉では石油やガス、鉱山開発などについても議論されたと報じている。
また、別のイラン外務省高官は英BBCのインタビューで、経済制裁解除と引き換えに保有する高濃縮ウランを希釈することを提案したと明らかにした。
アラグチ氏は16日、X(ツイッター)で「公正公平な取引を実現するためのアイデアがある」と投稿。国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長とも同日会談し、核施設の査察などについて協議したとみられる。
米国とイランの核協議は昨年4~5月も実施されたが、6月にイスラエルや米国がイランの核施設を攻撃したことで頓挫した。
IAEAによる核施設への査察も止まっている。IAEAの推計では、イランは昨年6月時点で濃縮度60%の高濃縮ウランを400キロ以上保有していた。
トランプ米大統領は今回の交渉が決裂すればイラン攻撃も辞さない構えで、13日には空母打撃群をイラン周辺に追加で派遣することを決めたと明らかにしている。【カイロ金子淳】
