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北九州・門司港名物「めかり饅頭」 製造の和菓子店に24歳店長就任


 明治時代から続く門司港名物「めかり饅頭(まんじゅう)」を製造・販売する和菓子店「柳月(りゅうげつ)堂」(北九州市門司区)の4代目店長に吉田風鈴(かざね)さん(24)が就任した。創業100年あまりの老舗看板を背負うことになるが、「自分で作った商品を売る夢がかなった」と目を輝かせる。

 柳月堂は、栄町銀天街の一角に店を構え、地域に根差した経営で地元客らに愛されてきた。素朴な甘さが「クセになる」というめかり饅頭は130年もの歴史を誇る看板商品。港で働く労働者のエネルギー補給として開発された「一口饅頭」が起源とされ、最初に取り扱っていた店舗の閉店を機に柳月堂がレシピを引き継いだという。

 近年は製造体制の縮小や従業員の高齢化など数々の課題を抱えたため、3代目の石井基治さん(64)が後継募集に踏み切った。

 石井さんは事業継承に伴い、株式譲渡のほか、レシピ、設備、営業権などを引き継いだうえで、「伝統の味を守りながら地域密着で経営を担うこと」を条件に掲げた。

 市などが運営するマッチング制度を活用したところ、区内で餅の製造・販売を手掛ける創業117年の老舗「高石餅店」が名乗りを上げた。同店5代目の清藤貴博さん(37)は「地元でめかり饅頭を知らない人はいない。和菓子店を餅屋が引き継ぐのは親和性がある」。その後、知人を介して紹介を受けた吉田さんを新店長として迎え入れた。製菓専門学校に通っていたことや別の菓子工場などで働いていたことも決め手となった。

 再出発を機に吉田さんも新商品を開発。抹茶ベースの蒸しパンにホワイトチョコレートと抹茶を混ぜたようかんを添えた「浮島」は、見た目のイメージで命名した和洋融合のオリジナル商品で「店を代表する商品にしていきたい」(清藤さん)考えだ。

 1月中旬にリニューアルオープンすると、常連客のほか、多くの観光客らが立ち寄るなど、幸先の良い船出に。石井さんは「これまでパートや従業員は80代だったので、一気に若返った」と胸をなでおろしていた。

 先頭で接客する清藤さんは「後を継ぎたいと思える魅力があったし、そこに価値を見いだしていければ」。吉田さんも「昔からの商品はもちろんのこと、どの年代にも楽しんでもらえる新商品を手掛けていく。緊張と不安もあるが、楽しみが大きい」と先を見据えた。【橋本勝利】

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