
中国外務省の林剣副報道局長は9日の記者会見で、衆院選での自民党の大勝について、「日本の内政だ」と前置きしつつ「今回の選挙に反映された深い構造的問題や思想の潮流の動向は、日本の各界の有識者や国際社会が深く考えるに値するものだ」と述べた。
林氏は「中国の対日政策は安定と継続性を保っており、1度の選挙で変わることはない」と主張。台湾有事を「存立危機事態になり得る」とした高市早苗首相の国会答弁の撤回を改めて求めた。
林氏は、高市政権に対し、「平和発展の道を歩み、軍国主義の失敗の前例を繰り返さない」よう要求した上、1972年の日中共同声明など日中間で交わした四つの政治文書の順守も求めた。「日本の極右勢力が自分勝手な行動をすれば、日本国民の排斥と国際社会の攻撃に遭う」と警告した。
一方、高市首相が民放番組で靖国神社への参拝を「その環境を整えるために努力している」と発言したことについて、「歴史の忘却は裏切りを意味し、罪の否定は過ちを重ねて犯すことを意味する」とけん制。靖国のような重大な歴史問題では言動を慎むよう求めた。【北京・畠山哲郎】
