
8日投開票の衆院選の宮崎2区では、コメを巡る失言で農相を辞任した自民前職の江藤拓氏(65)が、国民民主前職の長友慎治氏(48)に敗れるのが確実になった。父で建設相などを歴任した故・隆美氏の地盤を継承し8期連続で当選してきたが、失言の影響が最後まで尾を引いた。
選挙区での落選と比例復活が確実となり、江藤氏は日向市の事務所に集まった支援者を前に、「自らの失言により大変厳しい選挙を皆さまに強いた。次の選挙で雪辱したい」と述べた。
長く農政畑を歩み、石破茂内閣では自身2度目の農相に就いた。だが、コメ価格高騰のさなかの2025年5月、「コメは買ったことがない」「売るほどある」などの発言で批判を浴びて農相を辞任。1年足らずで迎えた選挙戦では、「大きな間違いをしでかしました。本当に申し訳ございませんでした」などとおわびと反省の言葉を重ねた。
農畜産業が盛んで強固な保守地盤ながら、コメ失言は農業者からも不信と反発を招いた。選挙区内で和牛繁殖を営む70代の男性は「農家をも愚弄(ぐろう)する発言だ」と憤り、長友氏の支援に力を入れた。
「この仕事に自分の命をかける」と、農業の構造転換推進への意欲を語り「大失敗、大失態を挽回するチャンスを私に与えてください」と懸命に訴えたが、有権者の審判は厳しかった。【下薗和仁】
