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「いったん別居」のはずが…パートナー失った自民、自助奔走 北海道


 「いったん別居しただけ」。公明党が2025年10月に連立を離脱した直後、自民党の中堅道議は公明の政権復帰を念頭に、両党の関係をそう表現していた。

 選挙協力を長年続けてきた両党。衆院選は自民が道10区に候補を立てずに公明候補を支援し、公明は他の選挙区で自民を支えてきた。

 「普段から酒を酌み交わす仲を26年続けてきた」と関係の強さを強調する道議は多く、連立解消後も協力継続への期待は高かった。

 1月12日に立憲民主党と公明が「より高いレベルでの連携」を表明した後も、その望みは行動に表れた。

 自民道連の武部新会長は15日、公明道本部の佐藤英道代表に選挙協力を正式に要請。だが数時間後、公明は立憲と新党結成で合意した。組織的な協力は見込めなくなり、期待は露と消えた。

 自民が24年の前回選で勝利した3区のうちの二つは数千票差の接戦だった。新党結成の表明直後は、公明票が全て立憲候補に入ると仮定し「全敗だってあり得る」と嘆く自民関係者もいた。

 特に、道10区で長年公明の稲津久氏を支援してきた自民の渡辺孝一氏陣営の衝撃は大きい。

 関係者によると、渡辺氏は年始に会合で稲津氏と会った際に選挙協力を依頼。「できる限りご恩返しはします。ただ、党本部の意向が分からない」とお茶を濁されたという。

 「公明に頼らず、今まで以上の自助努力をやっていきたい」。自民の複数の立候補予定者はそう口をそろえ、企業・団体の推薦取り付けに奔走する。

国民民主「入る隙間ができた」

 新党結成によって選挙の「パートナー」を失ったのは国民民主党も同じだ。

 道連は道1区に臼木秀剛衆院議員(比例道ブロック)を擁立する方針で、同じ旧民主党系の立憲と衆院選で初めて正面からぶつかることになる。

 国民民主道連が立憲道連、支持母体の連合北海道、道農民政治力会議とともに構成する「民主連絡調整会議」(4者会議)は、来春の統一地方選での連携を目指してほぼ毎月開かれてきた。

 そうした背景もあり、国民民主側は立憲の候補者を連合が推す小選挙区への候補擁立をぎりぎりまで悩んだという。道連関係者は「連合との関係は大事。擁立を控える可能性もゼロではなかった」と打ち明ける。

 ただ、立憲が公明と「中道改革連合」を結成したことで歩調を合わせにくくなり、「(小選挙区での戦いに)うちの入る隙間(すきま)ができた」。

 国民民主を支える労組関係者も「全国でこうなった以上、小選挙区に出さない選択肢はない」と言い切り、党の存在感アピールをもくろむ。

 17日に札幌市内で開かれた4者会議では国民民主の候補者擁立を巡って紛糾する場面があったという。立憲道連、連合北海道の両代表も「受け入れがたい」と反発。旧民主系の亀裂は選挙戦に大きな影響を与えそうだ。

 25年の参院選道選挙区で約32万票を獲得した参政党も自中の対決に割って入る。

 擁立を発表した道2、3区以外にも、4選挙区で候補を立てる方針。元自民参院議員(鹿児島選挙区)の宇都隆史氏が道11区に出馬し、保守分裂になる。

 立憲と共闘することもあった共産党は、新党設立を「完全に裏切られた」と批判。6選挙区での擁立を決めた。日本維新の会も擁立する札幌市内の選挙区を中心に、乱戦となる見通しだ。【片野裕之、後藤佳怜、水戸健一】

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