
ベネズエラのマドゥロ大統領が米軍に拘束されたことを受け、マドゥロ政権と親密な関係にあった反米国家イランの外務省は3日、声明で「完全に侵略の事例だ」と述べ、米国を強く非難した。トランプ米大統領はイランに対しても強硬姿勢を示しており、イラン側には自国への介入に対する警戒感もあるとみられる。
声明では、米国による軍事行動は「地域や世界の平和と安定を侵害している」と指摘。国際社会や国連安全保障理事会などに対し、米国に責任を取らせるよう求めた。
イランでは昨年12月下旬から、物価高騰や通貨暴落に対する抗議デモの参加者と治安部隊との衝突で死傷者が出ており、トランプ氏は今月2日、「平和的なデモ参加者を殺害するなら、米国が救出に行く」と介入を示唆していた。
地元メディアなどによると、イランの最高指導者ハメネイ師は3日、通貨暴落は「不自然」だと指摘し、欧米が関与していると主張。「(市民の)抗議は正当なものだ」とデモを容認する姿勢を示しつつも「暴徒と対話することに意味はない」と語り、暴動を自制するよう訴えた。
イランは核開発を巡り欧米の制裁を受けており、経済の低迷が続く。昨年6月にはイスラエルや米国により国内の核・ミサイル施設などを空爆され、多数の死者も出た。トランプ氏は12月、イランが核兵器や弾道ミサイルの開発を進めればイスラエルとともに再攻撃に踏み切るとも警告している。【カイロ金子淳】
