
神戸市垂水区の山陽電鉄の踏切で1月、中国籍の女性2人が電車にはねられ死亡した事故で、2人の両親4人が山陽電鉄と運転士を相手取り、慰謝料など計約1億4000万円の損害賠償を求める訴訟を神戸地裁に起こした。遺族の代理人弁護士が5日、明らかにした。
訴状によると、女性2人は1月9日午後、垂水区の山陽電鉄踏切内に北側から入り、踏切南側にある国道2号の横断歩道を渡ろうと遮断機の内側で信号待ちをしていた。踏切に近づいた普通電車の運転士は2人を発見し、非常ブレーキをかけたが間に合わずに接触。2人は死亡した。
遺族側は、運転士が踏切を視認できる約150メートル手前の地点で、人がいないか注意して運転すべきだったにもかかわらず、数十メートル手前まで2人に気づかず、直ちに警笛を鳴らさなかったとみられることなどを過失だと主張。また、踏切で過去に接触事故が起きているが、山陽電鉄が具体的な事故防止策を講じなかったと指摘した。遺族は「危ない踏切を放置した責任があると認めてほしい」と訴えた。
山陽電鉄側は取材に「訴状を受け取っていないのでコメントは控える」とした。【前田優菜】
