
滋賀県草津市内の自宅マンションで、認知症の夫の首をひもで絞めて殺害したとして殺人罪に問われた無職、山田かなえ被告(71)の裁判員裁判の初公判が5日、大津地裁(谷口真紀裁判長)であり、山田被告は「言われた通りです」と起訴内容を認めた。
起訴状などによると山田被告は、今年1月11日夜から12日朝にかけて、夫の義則さん(当時76歳)に何度も呼ばれたことに腹を立て、義則さんの首をひもで絞めて窒息死させたとしている。山田被告は2023年2月に脳出血で倒れた影響で左半身が不自由になり、事件当時は要介護2の診断を受けながら、認知症の義則さんの世話をしていた。検察は経緯にくむべき事情があるとしながら、殺害に及んだのは強固な殺意に基づくしつようなものと指摘した。
一方弁護側は、事件直前の24年12月ごろから義則さんの認知症が急激に進行し、同居する長男や次女らのサポートも見込めないことから、被告が不自由な体で介護をする疲労と絶望感から事件を起こしたとして情状酌量を求めた。山田被告は保釈され、現在は大津市で姉と同居しており、弁護側証人として出廷した姉は、「あまり他人に相談しない性格。(苦しい状況を)知らせてくれたら何とかできたかもしれない」と涙を流した。
公判は8日に本人尋問などがあり、9日に結審する。判決は11日。【礒野健一】
